低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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草 こめ
草は、様々な場所に存在する。土があればすぐに生えるし、アスファルトの道路の端を突き破って出てくる草もある。僕の家にも近所にももちろん草は生えていて、空き地だと、まるで緑(冬は茶色だけど)の絨毯を敷いたみたいにたくさん生えている。このようなものは、大部分が人間には雑草に過ぎないと思われている。しかし、動物にとって、草は食物の1つであり、人間もよく食物などに利用する。
人間が利用ような草には、例えば、穀物や野菜、山菜などがある。穀物と野菜は、人間の食料として栽培されている草だ。この2つは、店に行けばすぐに手に入る草であり、畑や田があればけっこう身近なところにある。山菜は、(主に)春に草が刈られていない森林(山)に行けば、かなりたくさん手に入る。しかも、種類がけっこうたくさんある。こういったものは、人間が作ったものとはまた別の味が楽しめる。野草にも食べられる種類がある。だが、山菜もそうだが、毒のある草があるから注意した方がいい。
食物以外にも、いろいろと草は利用されている。例えば、薬に利用されている。そのような草を、薬草というが、家の庭にも、薬草は生えてくることがある。その1つとして、ドクダミがある。ドクダミは、虫さされ(違うような…)に効く薬になるらしい。また、ロープにも草でできているものがある。草は、人々の生活にとても役立つ。
標高が高いところに生える高山植物も、草がほとんどではあるが、とても貴重なものである。種類によっては絶滅の危機にさらされているものもある。日本では、標高が高いところには、よく登山客が訪れる。その時、マナーを守っていない人は、普通の草原と同じような扱いで高山植物がたくさん生えている場所に入ってしまう。そうなると、高山植物が踏みつけられ、枯れてしまうことがある。今、そのことが問題となっていて、高山植物の生えているところは柵をはったりして人が入れないようになっている。しかし、人々が捨てていくごみも高山植物を生えにくくしてしまう原因の1つとなっている。僕は、ごみを持ち帰らない人は、相当マナーを守っていないと思う。
これからは、高山植物をどのように扱うべきか。確かに、ごみを取り除き、高山植物がたくさん生えている地域には立ち入らせないようにして、高山植物を守るべきだという意見がある。このままだと、高山植物が激減し続け、結果としては、絶滅を招くということになってしまう。そのためにも、高山植物を保護し、いつまでも高山に根付くようにしてほしいと思う。
だが、高山植物を普通の山の植物と同じように扱ってもいいのではないかという意見もある。高山植物ばかりを保護していても、低山の植物が荒らされるかもしれない。低山の植物でも、保護されているものはあるわけだが、高山と比べると、あまり種類が多くないと思う。
草は、人間にとっても他の動物にとっても、食物をはじめ、様々なものを与えてくれている。だが、高山植物のように、絶滅の危機にさらされているものもある。草が1種類絶滅しただけでも、生態系がかなり崩れる。僕は、絶滅しそうな植物は、保護して絶滅をどうにかして回避してほしいものだと思う。
講評 yuu
崇明くんらしい探求心で題材に取り組んでくれましたね。
鳥の生息や現代の自然破壊など、自然に造詣の深い観点で書き上げてくれています。ただ、このままですと解説、評論に近づいてしまうので、理論的な志向から少々脱線してみてもおもしろいかもしれません。
それは文学的であったり、詩的であったりする言葉と発想の遊びです。事典や図鑑を開いても書いてないような自分らしい体験談、経験談などでもいいですね。
「絶滅を防ぎ、保護する」という主題だけでは辿り着きやすいので、崇明くんにはもったいないような気がします。基本となるテーマは譲ることなく、そこまでの過程で個人的な論法が必要です。
小論文、論文などで「草・高山植物・自然保護」という過大が与えられた場合、採点者の目をぐっと引きつけるものは案外簡単に身近なところに題材が転がっていることが多いものですね。
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