創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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★科学を知れば知恵がワクワク★ キティ
★科学を知れば知恵がワクワク★
われわれは、いつでもものをよく見ているようで、案外よく見ていない。たとえば、タイという魚はどんな色をしているかとたずねると、たいていの人は赤いと言う。はたしてそうであろうか。本当のタイは、むらさきに近い色で、生きているときはさらに緑がかっているのだ。
私は今までタイは黒っぽい色だと思っていた。お兄ちゃんは、タイは青っぽいよと言っている。なぜこのように一人一人違う意見がでるのだろう?それは、一人一人顔つきや考え方が違うように、ものを見る見方も当然違うということなのだろう。ある人は太陽はオレンジだと言い、ある人は赤っぽいと言う。それぞれ考えている太陽の色があるということなのだ。
一人一人の考えが積み重なってこの世は続いている。一つ一つの異なった考えやものの見方がとっても大切なのだ。私の考えもいつかこの世にとって、とっても大切になるかもしれない。
実験などというと敬遠されがちであるが、実験を生活に取り入れることは興味深いことだ。土をほり起こしているうちに、スコップがみょうに重くなったりする。そこで草をひとつかみちぎって、こびりついている土をこすり取ってみる。すると軽くなる。土がつかないようにしたら仕事が楽だと気づく。こんな簡単な実験でいいのである。
私はこの長文を読んで、知らなかったなぁ〜そんなことで仕事がラクになるなんて!思った。さっそく似たような実験材料を探した。するとその時お母さんが洗濯を干しに、山盛りのカゴを持ってやって来た。 お母さんは洗濯物を干す時、必ず一枚一枚パンパンとたたく。まるで弟のおしりを思いっきりたたくように。なぜだろう?なぜ一枚一枚パンパンたたくのだろう?きっとめんどうくさいはずだ。しかしインタビューしてみると意外な答えがかえってきた。そうすることによって干す作業がかえって簡単になるというのだ。こうパンパンたたくことによって、布の繊維がのびてもっと簡単に干せるのだ。そして素晴らしいことにこうして干すことによってシャツなどもアイロンかけの必要がなくなるのだ。
ヨーロッパ人も洗濯は大好きだ。日本人と同じくらいキレイ好きでしょっちゅう洗濯をしている。ここで洗濯物も干し方の違いに注目したい。ヨーロッパ人はたいがいなんでも一枚一枚洗濯用ロープなどに洗濯バサミで逆さにして干す。そしてもちろんシャツなども逆さに干すので形がくずれてしまう。なぜこうなってでも逆さに干すのかというと、屋内に干すので少しでも早く乾かしたいからだ。カラリと晴れた日でも屋外に干すことはしない。外観と町の風景を損ねてしまうという理由があるのだ。こうして洗濯物には形を整えることと殺菌の意味を込めてすべてにアイロンかけをする。パンツやぞうきんにまで、だ。
もちろん私のおかあさんはパンパン派だ。はじめにこうして繊維をたたいてのばして形を整えてハンガーに干すだけで、アイロンかけの二時間が節約できるのだ。おばあちゃんの家に遊びに行った時、やはりおばあちゃんもそうしていた。今、私もそれに見習ってパンパン!と元気良く洗濯ものをたたいている。
科学的態度とは、疑問を実験や調査によって解決しようとする態度のことである。
洗濯物ひとつ干すにしても欧米と日本とではやり方が大きく違う。いろいろな生活の知恵は各国さまざまであるということが分かった。各国のこうした小さな小さな生活の知恵を『良い所どり』して、私なりの科学的態度として発展させていきたい。
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講評 yuu
マリアちゃん こんにちは!!
マリアちゃんのがんばり、努力、研究心、探求心、発想の名人、そして読解力と文章力。すべてがこの1500字につまっています。本当にすばらしい。書くことが大好きなマリアちゃんに、「短く書くこと」をおすすめするのは、本当はゆうこ先生もつらく心を痛めていました。本当です。一週間、「マリアちゃん、こまってないかなぁ」、「作文がきらいになってしまうのでは!?」と、気になって仕方がありませんでした。(それと、マリアちゃんにきらわれちゃったらどうしよう〜、とも思いました)
以前からマリアちゃんの文章の力は実証済みですが、こうして原稿用紙3〜4枚の字数で眺めてみると、歴然とした学力の高さを感じます。
どうでしょう。これからは、自由な題材でのんびりじっくり、感想文では凝縮したものを書いていく、というのは……。(←これはゆうこ先生からの提案なので、マリアちゃんの気持ちも作文にこめてお返事をくれたらうれしいです!)
科学的態度とは、物事の概念を再認識する作業なのかな!?当たり前、常識と思っていたことが、意外にも新しい発見や楽しみをもたらせてくれるものなのかもしれませんね。
お母様とおばあ様の受け継がれる科学的実証。マリアちゃんがこれからは実践していくのですね。母、娘、孫というあたたかなイメージ、それは科学という言葉とはほど遠いもののように思われるかもしれませんが、マリアちゃんの表現力が新しい科学的態度を示してくれているようです。とてもいい気持ちになりました。ありがとう!
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