低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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機会均等の時代 UZI.SMG
貧富の差、金持ちと貧乏、があるのは必然であるように思われる。貧富の差がない社会はとりあえず存在していない。ただし今の時代は、誰でも金持ちになれる時代である。血統など関係なしに、無一文でも起業して億万長者になれる時代である。しかし、金持ちになれないからといって社会のしくみや金持ちを恨んだり妬んだりする人もいる。それは全くおかしい。
まず、冒頭に述べたようにみんなが金持ちになどなれるわけがない。そして、金持ちになる機会は平等に与えられている。では何が足りないのか。当人の努力としかいえない。文句ばかり言っている人に限って、たいした努力もせず、さらには何にもしていないのに、金持ちになれないと言う。ふざけるな。金持ちとて何もしないで金持ちになったわけではない。それこそ血のにじむような努力あってこそだろう。努力して、全力を尽くした状態で初めて運機がかかってくるのだろう。何もせずに初めから運を論じるのは全く不適切だろう。幸い、努力をする機会は万人に与えられているのだから、文句を言う前に作戦を練るべきだろう。
むしろ今の状況では機会ではなく結果の平等を十二分に保証しすぎてしまう傾向があるとすら思う。金を稼ぎすぎているやつは卑怯だ。じゃあ税金で絞り上げよう。という風潮だ。確かに、それだけ余裕がある人から税金をとるのはいいだろう。しかし折角稼ぎ出しても半分以上もとられるのではたまったものではない。ましてや豪邸を建て贅を極めても相続はできないし、旧○○邸のように建て壊さざるを得ないほどに税金を取ってしまうのは如何なものか。結局金持ちだって、遺産をそっくり相続させたって駄目息子ならあっというまに使い込んじゃうし、賢ければ事業を起こしたり会社を大きくしたりするわけで、どの道金を稼ぐ機会は一般人と大して変わりないのではないか。荘園がある貴族ではないのだから、給料が末代まで保証されるわけではない。だったら金持ちらしい金持ちの家を無理に潰さずに、憧れの対象としてそびえ立ってもらう方がまだましだ。どうも一般人はけちくさく、妬みすぎる。もうちょっと余裕をもって生きたいものだ。
結局、人は上手くいかないと何かのせいにして文句を言うことで甘えてみたいのではないか。少なくとも自分にはそういうところがある。しかしそれはその場では現実逃避できていいかもしれないが、文句ばっかり言っていても結局何も成されないし、なれの果てには人に文句ばっかり言ってる嫌なおっさんになってしまう。だから自分の置かれた状況でまずは文句を言う前に全力を尽くし、チャンスのシッポをつかもうとする気迫と根性を持ちたい。やってみなければ文句も言えない。とにかく平等に与えられた機会にノルことではないだろうか。
講評 nane
筆者の意見に賛成する立場で書いたんだね。確かに、今の社会は、ローマ時代の末期や、サッチャー登場前のイギリスに擬せられるところがある。最近は、不況のせいでそれほどでもなくなったけど、今でも道路公団のように社会のあちこちに甘えの心理が残っているようだからね。
今の日本の社会には、この弱者に対する保護の行き過ぎとともに、強者に対する感覚的な反発があることも確か。しかし、これらの問題はすべて歴史的な問題だから、自由競争を徹底させると、それこそ昔の荘園のようなものが登場してくる。ある意味で、官僚などは、旧ソ連の官僚と同じように特権的な閉鎖集団になりつつあるのかもしれないね。
この問題の解決策は二つある。一つは、甘えの心理を克服して一人一人がもっと強くなること。しかし、これは掛け声だけで終わりやすい。もう一つはやはり、社会の風通しを不断によくしていく仕組み作りだろうね。独禁法のような強制的な風通し装置が社会のあちこちに必要なのだと思うよ。
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