国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   ♪秋の食いしん坊隊♪   PINPA

「先生—。お願いします。取っていい?」
ここは小豆島にある実験学校。去年のちょうどこの時期に私たち3人は先生に許可をもらいスモモを取っていいか相談中。
「もちろんいいですよ。」
と先生は1秒もたたないぐらい早く答えを出してくれた。私たちは大喜びでスキップするような気持ちでスモモの木までかけ出した。
「ヤッター。早く取りに行こうよー。」
そして、私たちはきらきらと目を光らせながらスモモの木を見上げた。わりと低めの木だが木に登らないと手がスモモの実にはとどかない。まるで、子どもの木のようだ。そこで、私たちは木に上って取ることにした。そして、ついでに役割を分担してとることにした。さやかちゃんが取ったスモモを持つ係り。私と古味ちゃんが木に登っておいしいおいしいスモモを取ってくることになった。私は、食べ物のことになるとちょっぴり食い意地をはる。だから、
「おっしゃー。いっぱい取るデー。」
とはりきっていた。そして、私はじゃんけんで負けたので古味ちゃんが先に上ることになった。私はそろそろと近くの木に足をかけようとした。その時、
「ズルッ。ぼぉーーーん。」
と古味ちゃんが木から落ちてしまった。わたしたちは、あわてて古味ちゃんのほうへかけよった。
「いたたたたたー。」
幸いしりもちをついたのでけがはなかった。古味ちゃんはしりもちをついたので結局私がスモモをとりに行くことになった。私は落ちないように気をつけながらまるで野生のサルのようにすいすいと木に上っていった。実は私、木登りはとっても得意なのです。私はおいしそうなスモモを見つけた。それは桃のように赤くおいしそうだった。私はそのスモモをむぎ取った。そして、
「落とすよー。」
と合図をかけてスモモを2人のいる下にそうっと投げた。タイミングよくさやかちゃんが拾ってくれた。2人とも私と同じように
「赤くておいしそうー。」
と感激した。私は調子に乗って建前の大工さんのようにポンポンと次、次とおいしそうなスモモを投げていった。2人とも私の調子に合わせうまくスモモを取ってくれた。古味ちゃんが
「その真っ赤スモモ取れる?」
と私に聞いた。私は思いっきり手を伸ばし片方の手で太い枝を持った。しかし、そのスモモには手はとどかなかった。がっかり。こうして、私たちの秋のスモモの収穫は終わった。
「いっぱい、あるねー。」
そして、みんなで山分けをするために部屋に戻ろうとしたその時、さやかちゃんがあるものに気付いた。それはだいだい色に染まった太陽のかけらのようなビワだ。
「見て、見てー。あそこにビワが成ってる。」
そうして、私たち食いしん坊隊は掛け声もなくビワの木の方に行った。そして、ビワの木はスモモの木と比べて小さいのでみんなで取った。私は「スモモにビワに好きなものばっかりー。おいしそうー。」と今にもよだれがたれなかったのが不思議なくらい胸をわくわくさせていた。私たちは両手いっぱいに秋のごちそうを手にし顔を見合わせ言葉もなくにっこりと笑った。
そして、みんなで急いで部屋に戻った。部屋に帰って
山分けをすることになった。スモモが7個ぐらいでビワが4つ。合計11個だった。私たちはそれぞれスモモ2個とビワ1個もらった。あまった2個はどうしようか考えることになった。すると、いきなり古味ちゃんが
「ヒゲ先生にあげようよー!」
と言った。そして、後の2個は実験学校の校長先生(ヒゲ先生)にあげることにした。私はじゃんけんに負けてしまい最初にとった真っ赤で大きいスモモは古味ちゃんに取られてしまった。シクシク。
 私たちはスモモの木に行く時のようにヒゲ先生の部屋に走っていった。先生の部屋は小さいくせにいつも人は満員。今日もやっぱり満員。先生の部屋はきっと学校1人口密度が高いだろう。しかし、先生はスモモとビワを見るとすぐに席を開けてくれた。私たちは
「ヒゲ先—。スモモとビワあげるー。」
すると、先生はいかにもうれしそうに
「ありがとうー。おいしそうじゃあ。」
といって遠慮なく取り立て洗い立てのスモモとビワをかじった。
「おいしいー。トレビアーン。」
と言って手を上げながら満足してニコニコ笑っていた。私たちもかじってみるとそれはそれはとてもおいしかった。やっぱり取り立てはおいしいなー!と改めて実感した。私は2個目もかじってみた。
「ウッ。すっぱいー。」
やはりすっぱいスモモもあった。しかし、その皮の色は普通よりももっと真っ赤だったから選んだのに。グスン。それを見ていた男の子たちは
「ずるーい。どこで取ったの?教えてよ。」
と赤ちゃんのようにだだをこねて聞いてきた。私たちはこう答えた。
「いいけど、もぅ全部取ったから今行ってもないよ。」
と言った。男の子たちはいかにも悔しそうな顔をしていた。そして、怒ったのか知らないが部屋を出て行った。それでこの部屋はとても広くなった。私たちは大笑いをしておいしい果物をみんなで食べておしゃべりをしてすごした。あーなんておいしかったんだろう。じゃなくて、なんて楽しかったのでしょー。
 私は今まで実りの秋と言う言葉は知っていたがしっかりとした意味は知らなかった。皆さんはどうですか?しかし、実りの秋とはだたたんに人が作った食べ物を食べて
「おいしいなー。」
と言うのではなく、本当は自分でおいしい物を収穫して食べることができる機会が多くなるので、実りの秋と言うのではないでしょうか?少なくとも私はそう思う。私は本当の実りの秋とは何かということが分かった。今年もまた食べようかなーー。

   講評   mako


今月は体調をくずしながらも休まずがんばったね。自習もよくがんばってくれているので何も心配ないです。だんだん長文がむずかしくなってくるけど、めげないで何度も読むようにしてね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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