国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   わーい   がっちゃん

 日本人は人間関係を重視する。日常でももちろんそうだが、自分の職務にも人間関係を持ち込む。利益や社会へのメリットよりも、自分の人間関係を先に考えてしまうこのシステムは日本人特有とも言うことができる。これでは贈収賄や背任罪が減ることはない。しかし、人間関係を全く考えず全てを事務的に行なうのでは社会全体が冷たくぎくしゃくしてしまうことが予想される。人間関係を大切にしつつ、しかも賄賂などのない社会にするためにはどうしたらよいだろうか。
 そのための対策にはまず、取り引き相手などからもらう特別な利益を、隠さず公開することが大切である。例えば、大学入試の中にはこね推薦というものがある。推薦でもなく、試験を受けるでもない。親が大学の教授をしていると試験が免除されるというシステムである。これは、一般に公開せず秘密で行なわれた場合は裏口入学として罪になるが、このような大学の入り方もあると公開して行なえば、新しい入学の仕方として認められる。この入学方法は賛否両論であろうが、公認されたものはほぼ害のないものであると考えてよいだろう。
 次に、人材の流動化が必要である。高い役職に就いている人間が何年も同じ仕事をしてしまうのは問題である。仕事は自分が生活するための収入源であるだけでなく、社会を成立させるための歯車のひとつでもある。だが、ひとりの人間が長い間同じポストに就いていると仕事を自分が所有している気になってしまい、私的な方面に会社の利益を使ってしまう。私が働いていた山小屋で、数年前不正が行なわれたそうである。長年勤めていた支配人が、管理していた小屋の売上を副業として営んでいたペンションに数年の間流用していた。彼は私が働き始めた頃にはもういなくなっていたが、長い間働いていただけにオーナーの落胆は大きかったであろう。社会の歯車であるはずの仕事が自分のために回ってしまってはいけないのである。
 確かに、相手を優先する日本人の心は温かく大切にしていかなくてはならない。だが、それで社会の循環が狂ってしまってはいけない。それがエスカレートしていくと最初は人間関係の影に見え隠れしていた賄賂も、段々と相手のことを考えた取り引きというより自分の利益のための取り引きになってしまうだろう。やはりけじめはしっかりつけなくてはならない。私たちは人間関係の温かさを忘れずに、しかし公平な社会を作っていかなければならない。


   講評   jun


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