創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   死の締め切り   あめす

 人は二足歩行になり、手に道具を扱う役割を持たせ、急速に強い優勢な動物になった。強くなったために狩る立場になって、狩られる側にまわることはほとんどなくなった。動物の場合、人間とは死の概念自体が全然違うのではないかと思う。肉食獣に追われて逃げきるか喰われるかは一つのゲームである。何度勝った者も最後には敗れる。自然界には、自然死という言葉はない。老衰もない。動物はみな捕食者でありまた、獲物でもあり、絶対の優位にたって喰うだけという動物はいない。彼らにあるのは、事故死と病死だけだ。それがそのまま不幸でないのは、そのことが生そのものの基本条件なのである。締め切りはどんなものでも意識して生きるのは大切である。僕は中学生である。お年寄りの方は自分の命や死を意識して生きていると思うが、僕は、全然意識していないことに気がついた。しかし僕も、死を意識して生きることは大切だと思う。
 第一の理由は、死は締め切りのようなものであると思うからである。死とは終わり。締め切りも終わりである。死という締め切りがきてしまえば何もかもおしまいなのである。テストも同じようなものだ。テストという締め切りがあるから、がんばって集中して勉強ができるのである。だからまるで人生は締め切りみたいなのである。
 第二の理由は、意識していないと計画性がなくなってしまうと思うからである。テストだってテスト前に計画を立てて勉強をしていく。なぜ計画を立てるかというと、テストという締め切りがあるから計画を立てる。計画を立てるために学校では、テスト前になると計画表が配られる。その計画表が配られると必ずこんな会話が聞こえてくる。
「うわ〜またテスト勉強の計画表かよ〜」
「何でテスト勉強の計画なんかたてなあかんねん」
「面倒くさいし」
「適当でいいや」
といったテスト計画表いらないというような声が聞こえる。しかしテストという締め切りがあるのだから、計画を立てないと優柔不断になってしまいむちゃくちゃになってしまうのだ。計画を立て一分一秒を一生懸命生きるのがいいと思う。「今を一生懸命生きろ」が大切だと思う。データによると日本の男性の平均寿命は七十七歳だそうだ。女性は八十四歳であるそうだ。男女両方とも世界で一番長生きなのだ。つまり「世界で一番長生きの国」が日本なのである。食事の関係で長生きなのかもしれないけれど、死のことを意識していてきちんと考えて生きているから長生きできるのではないかと僕は思う。
 確かに、今から死を考える必要はないかもしれない。しかし人間は、必ず死ぬ運命なのだから、考えておく必要があると思う。人間の、人生には締め切りがあるのだ。だからこそ、その締め切りまで計画をしっかり立てて生きていくのが大切だと思う。
 

   講評   mika

雅貴くん、おめでとう! 進級テスト合格です。
今回の長文は、なかなか手ごわかったでしょ。でも、「締め切り」というキーワードを見つけ出し、自分の生き方に結びつける意見文がしっかりと書けましたね。よかったですよ。
さて、人間は生まれてきたら、いつかは死んでしまいます。でも、そのようなことは、何か特別なことが起きてからでないと、なかなか意識しないものですね。中学生の雅貴くんだけではなく、先生もそうです。
「仏教徒は、肩の上に見えない小鳥を飼っているんだって。そして、彼らは見えない小鳥を振り返って『ぼくは、今日一日、一生懸命生きたかな?』とたずねるんだ。」
以前『モリー先生との火曜日』という本を読んだ折、こんな言葉があってドキッとさせられたことがあります。(先生の小鳥は、泣いているかもしれません!?)
「計画を立て一分一秒を一生懸命生きるのがいい」と書いてくれた、雅貴くん。そんな気持ちをちょっとでも心に持つだけで、毎日が変わってくるかもしれませんね。応援しています!

・データ実例もバッチリ入ったね(こんな風にヒントのデータから始まって、自分で調べるところまで発展させてみよう)。

(ちょっとした言い方のヒント)
・まるで人生は締め切りみたいなのである。→死は人生の締め切りみたいである。
・意識していないと→「何を」という語を明記しよう。ここでは「死」や「締め切り」かな?

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