国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉と行動   しっぽ

 行動は、言葉と経験によって起こる。何かをしたくて、他人から指示を受けるとき、言葉だけでは分かりにくい。言葉と行動が一致しなければいけないのだ。逆に、緊張したりしているときに、『失敗するかもしれないからいやだなぁ』と思っていると、本当に失敗してしまうこともある。
 言葉は、行動をおこすときに、補助的な役割を果たすことがある。私は体育がとても苦手だ。昔は色々できたが、今はすっかり体が重くなってしまって、マット運動もあまりできなくなってしまった。ついこの間、マット運動のテストがあった。倒立の状態で三秒停止してからそのまま前転、開脚前転、前転、後転、側転と私が大嫌いなものばかりである。私がこのなかでまともに出来るものは、前転と後転しかない。全て等しくできないのだが、なかでも最も苦労したのが、一番始めにやる倒立前転である。私はまず、倒立が怖くて、その時点で終わっていた(笑)。諦めてマットの上でごろごろしていると、先生がやってきた。「できない。」と言うと、先生がアドバイスをくれた。手は肩幅に開き、目線はマット!背中は反って、足は伸ばしてそろえるらしい。いきなり沢山の注文をつけられたので困ったが、その通りにやると、案外簡単にできてしまった。他にできなかったことも、友達に指摘してもらい、なんとかできるようになった。「こうして、こう。」よりも、言葉で具体的に言ってもらったほうが、自分なりにイメージがわいてわかりやすいと思う。
 ところが、言葉が行動をマイナスの方向へ導くことがある。例えば、なにかにチャレンジするときも、「できないできない」と思うよりも、「絶対成功してやる」くらい思っていたほうが成功するものだ。昔話に、『大きなかぶ』がある。あれは、おじいさんの家に大きなかぶができて、みんなで引っこ抜く話だ。普通あんなに大きなかぶができたら、気味悪がって抜いたりしないと思う。ところが、おじいさんは欲だかなんだかにかられてどうしても抜きたくなり、犬や猫までにも手伝わせてかぶを抜いてしまうのだ。あれは、おじいさんの、かぶをどうしても抜きたいという執念が結果的に大きなかぶを抜いたのだ。私のようにすぐに面倒くさがって「枯れるの待とう」なんて考えてしまう人はあの大きなかぶをみんなで食べることはできない。人間なんて、気持ち一つで人生が全く違う方向へ転んでしまうものである。
 確かに、言葉は人間の行動に大きな影響を与える。けれど、いくら言葉で表現したりしても、実行できないのであれば意味がない。言葉で言われたことを、頭でちまちま考えていてもつまらない。とにかく実行して、自分の中に取り込んで、次の行動にいかすことが大切だと思う。

   講評   jun

   

 適度にユーモアを織り交ぜながらも説得力のある文章を書くことができたね。言葉の持つプラス面とマイナス面についてそれぞれ考えることができました。
 プラス面については、自分の体験実例を効果的に取り入れることができたね。体育の授業でのアドバイス。それぞれの技のコツをうまく言葉で表してもらうと不思議とできるようになるものなのですね。うまく表現してもらうと、イメージとしてとらえやすいからなのでしょう。
 しかし、その逆もあるわけです。ここには昔話の「大きなかぶ」を例として挙げることができました。これは、自分の力でよく考えたね。確かにおじいさんが「もしかしたらぬけないかもしれない。」と思っていたら、犬や猫にまで手伝わせることはなかったでしょうし、もちろん、かぶをぬくことはできなかったでしょう。「人間なんて、気持ち一つで人生が全く違う方向へ転んでしまうものである。」とは深い言葉だね。
 総合化の主題も実にうまくまとめました。いい意味でも悪い意味でも言葉は人間の行動に大きな影響を与える。でも、大切なのは行動という結果だね。

☆ キーワードもすべて入って、字数も1000字をこえました。
作文テストは合格です。おめでとう!(^o^)丿

          

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