創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   愛   かな

 もし漢字の音をカタカナで写し、それで押し通そうとするならば、思いもかけないほどの強い抵抗に出会うであろう。たとえばその国で一般にそう呼ばれているように「トン・シァオピン」と書くとどこか不安なのに、漢字で書いて、トー・ショーヘーと読めば、普通の日本人は安心するだろう。この日本式呼び名を聞いて、それが誰だかわかる中国人はほとんど居ないにもかかわらずである。
 私は言葉に愛をこめられるような生き方をしたい。そのたの方法は二つある。一つは、まず相手の名前をしっかり覚えておく事である。いくら言葉に愛をこめようと思っても、相手の名前も知らずにいては伝わるはずがない。それに、自分で「この人は多分、自分の名前を知らないだろうなぁ。」という人に名前で読んでもらったりすると嬉しいものである。私も校長先生や他のクラスの人(女子(笑))から「中根」と呼ばれた時は嬉しかった。しかし、「中根」もしくは「潤之介」と呼ばれずに、「あ、ねぇねぇそこの人。」などと言われていたら、「まぁ、しょうがないか…。」といおう気持ちとともに、少しショックをうけるだろう。それは、恐らく言葉に愛がなかったからだ。名前を知らなかっただけで、「この人は自分という人間を理解してくれてない…。」と思うのは大袈裟かもしれないが、名前という単純なものですらわかっていなかったら、そう思ってしまうのもしょうがないだろう。私が部活で新入生が入ってきた時、全員の名前を覚えさせられた記憶があるが、それはとても重要なことだったのである。長く付き合いたいと思っている人の名前は、その場ですぐ覚えてしまうのがいい。
 第二の方法は、たとえ国が違ったとしても、相手の持っている言葉や文化を大切にすることだろう。だからこそ、中国の人で「トン・シャオピン」という人を間違っても「トー・ショーへー」などと読(呼)んではいけないのである。私だったら、中国の人に「チュンコンさん」と呼ばれたら妙な違和感を覚えるだろう。それは、自分というという特定の人物を指しているにも関わらずである。もしくは、コンピューターの住民基本台帳ネットワークなどでもそうだ。「2857 0493 9509君」と言われても、まったく自分を指し示しているという実感がわかない。それなのに、日本は朝鮮半島を侵略した時にそこの住民の言葉、名前、自由を奪った。だから、日本は今でも朝鮮からの評判が悪い。
 確かに、何千万人もいる住民を名前で登録していたらきりがない。そういう意味では、数字などで住民を区別するのも大切になってくるだろう。しかし、私たちは言葉に必要なのは愛であることを忘れてはならない。指している人物は、「チュンコン」と呼ばれても「2857 0493 9509」と呼ばれても、「中根」と呼ばれても一緒であるが、私は「中根」の中にこそ本当の愛があると信じている。

   講評   jun

    

 20分でこの字数、この内容はまさに神業。脱帽です。
 要約は長文中から最も象徴的な部分をピックアップしたのね。そして、「言葉に愛を込められるような生き方をしたい」という生き方の主題を示し、そのための二つの方法を考えることができました。
 一つ目の方法として書いてくれた名前を間違えないということは基本だね。潤之介君も書いているように、自分の名前を覚えてもらっているって単純なことだけれど、嬉しいものだよね。先生も大学4年のときに高校で教育実習をしたのですが、そのときにいちばん気をつけたのは、生徒の名前をしっかり覚え、間違えないということでした。
 もう一つの方法は、視野を広げて考えることができたね。それぞれの国の言葉には、国民の思いが込められているのだからそれを踏みにじるようなことはしてはならないね。
 結びは、反対意見への理解を示した上で、実に印象的にまとめることができました。

▲「覚えておく事」→「覚えておくこと」  ひらがなで。

☆惜しい! 題材のキーワードだけが入らなかったね。でも、実力は十分だよ。

                        

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