国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   心の温度差と手紙   キティ

心の温度差と手紙
 一対何が問題なのか。私は手紙を送る人ともらう人の心の温度差に注目してみたい。
手紙と一口に言っても商用文からラブレターまで様々な文章がある。手書きが良いか、印刷文が良いのかと考える前に常にTPOに合って相手のことを第一に考えればよいのではないだろうか。
 明らかに印刷文が良い場合は、会社からのチラシやPTAの会合のお知らせ文などである。手書きだとクセ字などでかえって間違いがおこる場合があるからだ。それに印刷されていると一目瞭然。スッキリまとまって読みやすい。この場合心などは入ってなくても良いのだ。
 手書きが良い場合は、ラブレターや身近なおばあちゃんへの手紙などである。これから欲しいものを【注文】したい時にも、お礼状を書くにも、手書きでていねいに書きたい。そうでなければもらった相手はちっともうれしくないと思う。この場合、ありったけの心をたっぷり入れるのだ。
 さて、ここでこの両方にもあてはまらない場合がある。友達以上親友未満や知り合いたちにちょっとしたカードを送る場合などである。難しいのである。この時、手書きにするか印刷するか。
 この前は会えて嬉しかったというお手紙をもらえた。お手紙なはずなのに、文章が印刷されている。さらに、この文章の上に、名前だけが手書きで『まりあちゃんへ』と書かれていた。文章を読むと確かに楽しいことも書いてあったのだが、これが他のみんなにも同時と送られたものなのかな、と思ったらなんだか悲しくなってしまった。こんな手紙ならもらわない方がいい。親友だと思っていたのがこの瞬間に一歩遠い存在になってしまったのだ。
 つまりここに、『○○ちゃんは私が思っているほど私のことをと熱く想ってはくれていないのかな?』という心の温度差があるのだ。相手の、自分に対する心の温度を知っていればこんな気持ちにはならないのだろう。逆に熱〜いお友達のつもりでもないのに相手から二十枚以上の熱〜い手紙をもらってはとまどう。相手の気持ちを想像して相手の気持ちになって書けば良いのだ。コミュニケーションはいつもそこからはじまると思う。どんなにキレイなカードの場合でも手書きのメッセージをそえたい。これがなければ、相手は心が欲しいのにキレイな箱だけが届くようなものだとがっかりするだろう。メッセージ一つで人の心がこんなにも温かくなるということが分かった。
 手紙を書くことは簡単だ。手紙の妙味の真骨頂は一対一で認められること、あて名があって差出人があるわけなのだから、さらに自由に書けるはずなのだ。 書くよろこびがそのまま伝えればいい。 
 文は人なり、である。うまい文章を書く必要はない。『おようふく、ありがとう。そう。』のように、自分の手で、その指の筋肉を使って、その人を思う気持ちとともに書けばよい。そうすれば、私のこの熱〜い心がそれほどでもない相手の心をほかほかと温かくすることもできるかもしれない。

   講評   yuu

マリアちゃん こんにちは!

 「心の温度差」という名言が飛び出しましたね。心に残る大変印象的な言葉です。心の温度差を感じるとき、少なからず受ける落胆(らくたん)を上手な実例で表現しくれていたので、言葉に込められたマリアちゃんの思いがストレートに文面に表現できています。

 お手紙は書くのも、もらうのも、どちらもうれしいですね。
 ただ用件や伝達事項を伝えたいだけの文面なら分かりやすく簡潔で、余計な飾りはないほうがいいですね。そうしないと誤解が生じたり、読んでいる人の気持ちをイライラさせることにもなりかねません。「このお知らせは、一体何を『お知らせ』したかったんだろう?」なんて思われてしまうかも!?
 しかし、心を伝えるお手紙は、用件だけでは本当の気持ちがきちんと伝わらないかもしれませんね。読んでいる人の気持ちの緊張をやわらげ、自分のお手紙の世界にすんなりと入ってきてもらうために一生懸命いろいろな工夫をすることでしょう。
 二つの意見を対比しながら上手な感想文になりましたね。
 一つの意見にかたまってしまうことなく、また作者の意見に賛同するばかりでなくマリアちゃん自身の意見が描かれています。経験から学んだことを作文の中で披露するテクニックの高さが光っていました☆




 遠くにいる子どもに、お父さんは何十枚もの葉書(はがき)を渡します。表にはお父さんの家の住所とお父さんの名前が書いてあります。
 そしてお父さんは息子に言います。
 「毎日一枚ずつポストに入れなさい。何も書かなくてもいい。元気なら大きく○を。疲れているときには×を。良いことがあったときには大きく○を。くじけそうになったときには△を……。」
 何も書かなくても親子の愛情は毎日毎日届く一枚の葉書に込められます。こんなお話を以前読んだことがありました……。

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