国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日4215 今日716 合計60491
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   手紙   れもん

 考えてみると、手紙というものは、そうやさしいものではない。どこがむずかしいのかというと、結局、手紙にはあて名があるからだと、わたしは思っている。印刷されたあいさつじょうや通知じょうの類はあて名のない手紙である。手紙の妙味の真骨頂は一対一で認められるところにあるのだ。
 私がこの話を読んで、この前、友達に手紙を書いたことを思い出した。それは学校で一学期にアメリカに行った友達にクラスみんなが手紙を書いたときのことだ。私は最近あまり、手紙を書いていなかったので、手紙を書きますと言われても何も思わなかったが、いざ、紙をもらい書いてくださいと言われたときは、変わったことを書こうと思っても、ごくふつうな「お元気ですか。」「こんにちは。」ぐらいしか書けなかったことだ。なぜ書けなかったかというと、作文などとはちがって、出す相手がいて、その相手が今どのような生活をしていて、何を思っているのか、どこまで今日本で起こっていることを知っているか、などということが全くわからなかったからだ。その時私は改めて、手紙を書くということはむずかしいことだなとわかった。
 また、手紙といえばこの話にも書いてあったように最近、パソコンなどでつくった年賀状が増えている。差出人の文字がひとつもはいっていないような年賀状もある。それはまるで、パソコンから送られてきた年賀状のように思う。たった、一言だけでも入っていれば、パソコンではなくて人間から送られてきたのだというようにおもうことができる。今の世の中、年賀状はパソコンでつくるのが当たり前になっている。パソコンは自分はただ操作するだけで、何枚もつくってくれてとっても便利な機械だ。けれど、パソコンがすべてつくるのではなくて、パソコンでつくったものに加え、一言だけでも自分の文字を入れて送れば、パソコンだけでつくった年賀状を送るより、その年賀状を受け取った相手の気持ちはずっと良いはずだ。
 このように、手紙とは文字で自分の気持ちや状態を、知らせたい相手に伝えられるとても良い物だ。その、自分の気持ちや状態を知らせられる良いものをつくるときは、パソコンなどの機械でけでつくるより、一言だけでも、自分の文字を書いた方が相手へ伝えたいことが伝わるということがわかった。

   講評   nara

 年賀状の季節だね。この時期になると、どの程度パソコンを用いるかで、いつも頭が痛いなぁ。この作文の年賀状の話は、多くの人が納得し、かつ反省する内容だね。「差出人から宛先の人への一言」には、その関係の中だけに存在する思いがあるとも考えられる。
 題材としては、前に書いた「アメリカへの手紙」がおもしろい。作文はスラスラと書けるのに、なぜ手紙は筆が進まないのか。この理由はしっかり考えられたね。つまり、相手に伝えたいことがないと、手紙は書けないということだ。「お元気ですか。」「こんにちは。」この文は、よく考えると、手書きではあるけれど印刷されたものと重なっているのではないかな? 相手を想定できない(長文では、このことをあて名がないとしているね。)状態で書くものには、思いをこめようがないものね。
 これをもう少し広げると、「手書きか印刷か」ということだけでなく、思い・伝えたいことの有無という視点も生まれてくる。「あけましておめでとう 今年もよろしく」と手書きで100枚書いたもの、これに思いはどれだけこもっているか、なども考えてみるといいね。
 

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)