創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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ニンニクと豆腐 れもん
「絢ちゃん、ニンニクのすづけもらってきたよ。」
「へえ、本当においしいの。」
「すごくおいしい。」
「へえ。」
この日、母がスーパーのおつまみコーナに売っているニンニクのすづけをもらってきた。前から母が
「あのニンニクのすづけないかな。」
と言っていたので、なんとなくそんなようなものがあるということは知っていた。でも、それがどのようなおつまみなのか、私は全く知らなかった。
私がお風呂に入り、二階にあがっていき、母のいる部屋に入るとやはり私の思ったとおり、ニンニクのおつまみを食べていた。私はそのニンニクのおつまみを見て、(色などから見るとあまり私の好みではないな。)と思ったが、母がすすめるのでおそるおそるたべてみた。
「うっわ。」
私の口には全く合わなかった。まるで、私の口と母の口が全くちがう構造になっているように感じた。それからというもの、私はニンニクのおつまみが大嫌いになってしまった。
けれども、私にはニンニクのおつまみよりももっと嫌いなものがある。しばらく食べていないが、それは豆腐だ。あまりにも私が食べないので、もう私には豆腐は出されない。つまり、私と豆腐は今、無縁の関係にあるのだ。
いつから豆腐が嫌いになったのかは覚えてはいないが、とにかく豆腐は嫌いだった。豆腐のどこがきらいなのかというと、味がないところと、むにむにしたところと、色が白いところだ。色が白いと、いかにも味がないということを象徴しているように私は見えてしまうのだ。では、色が白くない卵豆腐は嫌いではないのかというと、それも嫌いだ。確かに味はついているが、どうしてもムニムニしているところが許せないのだ。とにかく「豆腐」と名のつくものはほとんど嫌いなのだ。
母に聞いてみると、母がまずいと思った食べ物はナマコだそうだ。子供のころ、中華街で食べたナマコが忘れられないほどまずかったそうだ。まるでゴムをかんでいるようだったと言っている。そのため、私はナマコを食べたことがない。でも、ムニムニしている豆腐よりはまだましなのではないかと思っている。
私は、人によってまずいと思うものが違うということが分かった。ニンニクと豆腐はこれからもずっと無縁の関係だと思うが、ずっと無縁というのもさみしいので、いつかまた再チャレンジしてみたいと思っている。
母は、今日も笑顔でニンニクのすづけを食べている(笑)。
講評 nara
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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