国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   内申点を考える   はるる

 内申点とは、いったいどういうものなのだろうか。実を言うと、私は今までこの内申点とは無縁の学校生活を送ってきた。おそらくない内申点がないことはないと思うのだが、私の学校では内申点はさほど重要視されていない。故に私は、いまいち内申点というものを分かっていない。けれども、内申点に関する自分なりの考えを書いてみようと思う。
 今は受験シーズン真っ盛りだ。私の公立の学校に通っている友達も、それはそれは頑張って勉強している。あまりに勉強に対する意識が違うので、自分が恥ずかしくなってしまうくらいだ。しかし、どうも入試のために勉強すればいいわけではないらしい。いくら本番の入試で良い点を取ったからといって、必ずしも高校に受かるということではないのだそうだ。なぜなのだろうか?その理由は、内申点が合格点の大半をしめているからだ。これも人に聞いた話なのだが、例えば合格点を百点とする。その中の四十点は本番の試験、そしてなんと残りの六十点は内申点なのだ。つまりいくら本番の試験で四十点満点をとっても、内申点が二十点だったら合計六十点となってしまうのだ。これは果たしてフェアなのだろうか。
 内申点のつけ方にも問題があると思う。確かに日頃の態度、提出物は大切だ。しかし、その中に教師の生徒に対する過剰な感情が入っていては、これほど不公平なことはない。日本は、枠組みに囚われない人材を必要としていたのではなかったのだろうか。そのためにゆとり教育などの今までとは変わった教育制度を進めてきたのではないのだろうか。今ある内申点というものは、到底そのような目的であるものだとは思えない。コツコツ、コツコツ先生のご機嫌をとり、細かい規則を守り、人と衝突することを恐れる。これが良い人物像だと言うのか。こう言うと、それは言いすぎなのではないかと反論されると思う。確かに私は内申点のことを良く知らない。しかしながら、このようなことを私が友人から聞いているのも事実だ。
 では良い方法はあるのだろうか。それを今考えるべきだ。内申点制度がこのまま続くのは、私は良いとは思わない。その良いとは思わない意見が多いのならば、内申点制度が廃止されるのも時間の問題である。歴史を振り返ってみても、内申点がなかったからこそ、自己の能力を開花させた人物も少なくない。織田信長、エジソンなどが例に挙げられる。(伝記実例)それに「できあがった規則をなんとか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である。」という言葉もある。今ある規則を、いかにして私たちのとって有益なものにするか。これは現場にいる私たちも真剣に考えるべきことなのである。決して規則に生かされる人間にはなっていけない。

   講評   sugi

 読みごたえのある作品を完成させたね! はるるさんは、幸い内申点のことなど気にしなくてもよいので、あまり考えたことのないテーマだったと思いますが、よく考えをまとめました。
 本番のテスト一発勝負だと、緊張しやすい人や、たまたま体調が悪かった人などが不利になってしまうね。はるるさんは、フェアではないと感じているけれど、本来、内申点とは、普段のがんばりをきちんと評価できるようにと考えられた制度なのだろうね。
 しかし、はるるさんの指摘したとおり、問題点も多い。先生に気に入られて、少しでも良い点をもらおうというのは、人間ならば誰しも考えること。友人から聞いた話は、内申点の弊害が感じられて残念だね。「ゆとり教育」に代表される、日本が目指す教育と逆行しているとは、鋭い指摘だ。

 内申点の是非を論じて、立派な作文に仕上げたね。一歩進めるとしたら、生き方の主題を最初にはっきり述べるといいね。最終段落の内容、「制度にがんじがらめにされず、実態に合わせて制度を変えていく柔軟な生き方をしたい。」を柱にするといいよ。

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私の公立の学校に通っている友達も → 公立の学校に通っている私の友達も

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