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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   緊張したあの時   にわとり

「位置について…よーいドン!」
先生のこの声で、私達4人は思い切り走った。何故ならこの4人というのは、運動会(去年(前の話))リレー選手の候補なのである。抜いて抜かれてまた抜いて…この繰り返しで決まった選手は、私と友達のMちゃん。Mちゃんはとても足が速くて、スポーツも得意で、私にとって完璧な人である。そんな人と一緒にリレ選が出来るなんて…うれしいような悲しい(?)ような変な気持ちであった。
「一緒にがんばろうね。よろしく。」
とMちゃんにいわれて、うん、よろしくといってしまったが、私がどんなにがんばっても、Mちゃんにはおいつけない。それに男子のリレ選のAとYもとても速くて、私だけ場違いだ…辞退したい。本気でそうおもった。
「明日は、4,5,6年のリレーの選手顔合わせだからね。」
先生がそういうと、AとYとMちゃんは楽しみだなぁ、とかいっていたが、私は他の学年も速い人ばかりで、みんなの足をひっぱってしまうのではないか、と運動会の前なのにすごい緊張してきてしまった。
 次の日、顔合わせで自己紹介をして、そのまた次の日、タイムを計った。何秒かは忘れてしまったが、自分の中では結構速いタイムがでてうれしかった。また次の日…日にちはどんどん過ぎていった。運動会もあと少しというところというところで、2組だけでリレーをしてみよう、という話になった。
「えええええっ!?やるの?私とみんなのレベルの違いバレバレだよー!」
心のなかでそうおもっていたけれど、いつのまにか順番に並んでいた。ああ、どうしよう。…もうやけくそだー!もう自分でも訳わからないくらい思いっきり走った。私の苦手なバトン…!パシッ落とさず渡せた。すると先生が
「にわとりさんのバトンの渡し方いいねー。足も速いし、本番もこの調子でがんばってね。」
バトンについてほめられてとてもうれしかった。でもあの時、たしかに次の人(A)の手にまるで吸い込まれるようにバトンが渡ったので、自分でもなぞだった。—運動会当日—
『次は高学年リレーです。選手のみなさん、集合してください。』
この放送が流れて、A、Y、Mちゃん、そして私、コースの前に集まった。
「がんばっていこう。」
みんなでこの号令をかけ、いざリレーへ!!
「よーい、パァン!」
いまのところ、2組が一番。
「がんばれー!」
私は声を出して、4年を応援した。次は私。3組と2組の差はほんとうにわずか。この状況で勝てるか、ここで私が差を広げなければ、負けてしまう。しっかりせねば!!…とはいってもすごい緊張…バトンが私の手に。3組とほぼ同時に走り出した。だが、すぐ3組の姿が見えなくなった。ペースダウン?ラッキー、と思って、思い切り走り、Aにパス!やった。差を広げられた。私にも出来た。すごいうれしい!緊張していたが、走り出したら、楽しくなって、いつまでも走っていたい気分。今でもその気持ちは忘れられない。
 人間にとって、緊張するということは、最初だけで、やりはじめると、楽しくなってくる。将来、自分が、あのとき緊張したけど、いい経験したな、とおもえるように、悔いが残らぬ様に、適度に緊張しながらこれからいろいろなことを経験していきたい。
 「よーい、ドン」という声を聞くと、リレーをしたときのあの緊張感がよみがえってくる。(書き出しの結び)

   講評   jun


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