創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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大きな人になること あとえ
(書き出しの工夫)「二十歳になって、どんな大人になりたいと思いましたか?」成人式があって、こういうセリフをよく聞いた。こういう質問をして、きちんとした答えを返せる人はそう多くない。自分が大人だという自覚が内のだ。こういう話を聞くと、今はアイデンティティ不定の時代なんだなと思う。
確かに、最近は、アイデンティティ不定の時代である。しかし私は、そんな時代だからこそ、アイデンティティを持って生きていきたいと思う。
その方法として第一に、「自分はこういう大人になる」という心構えをしっかり決めることだ。私は、今中学三年生だ。もう二月なので、高校への出願願書も作って、受験の準備は万端だ。しかし、願書を作ると「私は高校に行って何がしたいのだろう。何の仕事に就きたいのだろうか。」という疑問が頭に浮かんだ。私の友達は「専門学校か大学に行って保母さんになりたいんだ。」とか「お母さんが看護婦やし、看護婦になりたいかな。」とか、はっきりとしなくてもこういう風になれればいいかなという希望は持っている。そんな友達を見ていると、アイデンティティを持っていて、きらきら輝いているなあと思う。私は、生き生きとしている友達がとてもうらやましくて、尊敬する。だから、私は自分の進路をきちんと持って、心構えができることがアイデンティティを持つことにつながるのだと思う。
第二には、いつまでも守られて生きないということだ。ヘレンケラーの伝記を読んだことがある。ヘレンケラーは、幼いときに病気にかかり、目も見えないし、耳も聞こえなくなってしまった。かわいがっていた娘が障害者になってしまい、両親はとても悲しんで、ヘレンケラーをとても甘やかしてしまった。そのせいもあって、ヘレンケラーは聞き分けのない子供になってしまった。困り果てた両親は、家庭教師の先生を雇うことにした。家庭教師の先生は、聞き分けのないヘレンケラーと真っ正面にぶつかって、ヘレンケラーを甘やかさなかった。そのおかげで、ヘレンケラーは、素直で良い子に育ち、言葉も話せるようになったし、勉強もよくできるようになった。私は、ヘレンケラーの話を読んで、いつまでも、あまやかされて生きるのはいけないことに気が付いた。全てを守られて生きていけば、自分というものができないということに気が付いた。私は、自分というものを作るためにも、いつまでも守られて生きるのはやめようと思う。
私は、二十歳になれば大人で、二十歳までは甘えて生きていけるとずっと思っていた。しかし、そうではなく、わたしたちは、毎日毎日少しずつ大人になっているのだ。いつまでも甘えて生きていてはいけないのだ。「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう。」という名言がある。私は、この名言のように、自分が少しずつ大人になっていることを自覚し、自分がどんな人間になりたいのかを考えて生きていかなければいけないと思う。だから私は、アイデンティティを待った生き方をしたいのである。
講評 koni
今回の目標は「●1200字」でしたが、大変よくできましたね。成人式が近くなると、テレビでもラジオでも同じような質問が毎年投げかけられていますね。身近な実例を上手に書くことができましたね。
第二段落では理由一をよく考えて書くことができました。人生には自分の道を選択しないといけない時期がありますね。受験もそうですね。自分の進路がしっかりしていると、それに向けて頑張る意欲がでてきますね。そういう意味でも目標を持つことは大切なことですね。
第三段落では伝記実例を挙げることができましたね。ヘレンケラーの伝記を読むと、愛情とはどういうものか、守るということはどういうことなのか、考えさせてくれますね。
第四段落では名言の引用をして生き方の主題でまとめることができました。自分の人生だから、自分の思うように生きていけたら幸せですね。お互い頑張ろうね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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