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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   相違文化論 その2(訂正版)   クラシック

 アメリカ人と日本人の根底的な文化の違いの一つに、フィーリングの有無がある。多数の文化が入り交じるアメリカでは、はっきりと物事を他人に伝えることをよしとする。即ち、自分の思ったことは、あますこと無く他人に言葉で伝えなければ伝わらないという考え方がセオリーであり、基本なのだ。ところが、日本の文化は、むしろ言葉を言わずして他人に意志を伝えることを良しとする兆候がある。これは、かつての伝記にも、以心伝心という四字熟語にもよく見うけられる。これらの文化の相違は、ひとえに、住む大陸の大きさの違いにあるように思える。
 先ほども記したと思うガ、アメリカ大陸は、数多くの文化や人種が入り乱れており、文化や価値観の違うもの同志が分かり合えるはずも無く、信頼関係も生まれない。結局ははっきりと言葉を伝えるしか無いのだ。対して日本は、小さい島国であり、また文化感の相違もあまり無い為、多少なりフィーリングを通すことができるわけである。
 しかし、近年、日本でこのフィーリングと言うものがおろそかにされる傾向がある。私達は、もっと心を伝え合う事の大切さを改めて認識して生きていく必要があるだろう。
 大切なのは、何気ない会話である。私が聞く限りに、慰め方やはぐらかしかたに、その何気ないフィーリングがある。例えば、「ああ、うん」などと言った適当な相づちだが、これは、自分がそれに関してたいした興味はないと言うことを知らしめているわけであり、相手もまたそれを無意識に感じ取るのだ。これらの言葉を意識して使ってみれば良い。おのずと、長所や短所が見えてくるはずである。無意識に使うのと、知り尽くした上で意識的につかうのでは、やはり意識的に使う方が高い効果を選られるだろうし、問題点であるフィーリングに対する理解も深めることが出来るだろう。
 知り尽くしてなどいなくても簡単に理解を強める方法がある。それは、無意識に日本的な言葉を使う自分を、客観的に見下ろすことである。言葉だけで説明されると、確かに難しく感じるかもしれないのだが、その実、非常にお手軽で簡単なのだ。ああ、今、俺はこんな使い方をしていると思うわけなのだから、いやがおうにも理解は深まる。どうしても第三者的に見れないというのであれば、疑似の自分が空から自分を見下ろしているという想像をしてもおもしろい。
 アメリカの文化を否定するわけではない。短所と長所はどんなものにも等しく存在する。アメリカの文化の一番大きな長所と言えば、やはり国際的と挙げることが出来る。アメリカのような文化は、たいていどこの国のどこの文化にもある程度は通用するのである。しかし、だからといって、日本の文化をおろそかにし、アメリカの文化に染まっていくというのはいただけない。しつこいようだが、あえて言わせてもらう。日本人はもっと、日本の言語文化の良さとその有用性を見直していくべきなのである。

   講評   jun

 クラシック君の持ち味を生かしながらも構成に気を配っていることがよくわかりますよ。60分で1200字も立派。
 まず、日本人のコミュニケーションにはなくてはならないフィーリングで伝え合うということがおろそかにされていることを問題点として挙げ、心を伝え合うことの大切さを認識して生きていくべきだという生き方の主題を示すことができました。
 そのための方法も二つ挙げることができたね。何気ない会話にも言葉を意識的に使ってみると、言葉を効果的に使うことができるというわけですね。また、言葉を使っている自分を客観的に見下ろすという経験を一度してみるとさらに理解が深まり、日本人的なフィーリングというものの良さに気づかされるかもしれませんね。
 結びは、反対意見への理解を示した上で、書き出しの意見に戻ってまとめることができました。クラシック君の主張がストレートに伝わってきます。

■「伝記」というキーワードは伝記実例を挙げるときに使ってね。あくまでもキーワードにこだわった姿勢には脱帽しますが……。(笑)

                       

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