国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   情報の厳選   E34

 ナバホ・インディアンは子どもを自立したものと考え、部族の行事のすべてに子どもたちを参加させる。子供を「小さい大人」と見ているわけである。これは、昔からのイメージが重要な鍵となっているのだ。日本における具体的なイメージを起こさせる例といえば“妖怪”というものがある。昔の妖怪のイメージは「怖い」といったものが多かったが、アニメの影響でとても馴染みやすい(?)ものとなったのは事実である。最近では、賞を獲る妖怪マンガもあるほどである。現社会におけるイメージの形成というのは、主にメディアからである。しかし、このメディアからの情報が、自分の許容量を超えてしまい、現実から離れて一人歩きしてしまうことがあるのだ。これを防ぐための対策は二つある。
 第一に、メディアに躍らされないことである。最近ではインターネットの世界もだいぶ普及し、良い意味でも悪い意味でも情報が入りやすくなった。それが故に、人間は自己抑制能力を上げる必要があるのだ。メディアからの情報というのは、言い方を変えれば“編集された世界”であり、その編集作業の上でカットされる部分も多くあるのだ。北朝鮮の拉致事件の発覚を遅らせた原因はそこにあるのだ。「ここから先は撮ってはダメだ」などと言われた地点で、もう編集が入っているようなものなのだ。それと同時に、テレビ局側でも「これは放送に相応しくないなぁ」と思えばカットされるなり、手を加えられたりしてしまう。言わば、テレビ自身が“フィルター”の役割を果たしてしまい、現実をありのままに映しているものではないのだ。ここで必要になってくることは、「自分で本当の世界を見据える」ということである。
 第二に、一方通行にならないことである。最近は「受信のみ」という形が多く見受けられる。私も最近よくインターネットを利用し、情報を得ているが、とてもじゃないが情報が多すぎて吸収しきれないのだ。そこで私が取っている手段というのが「情報の発信」である。自分が何の情報を必要としているのかを具体的に発信するのだ。それに対して返されてくる情報を吸収すれば良いのだ。情報を発信しない限り、無限の情報を受信することになってしまうのだ。
 確かに、情報化社会になることは良いことである。しかしそれは、受信する側の技量にもよるのだ。全くの技量がない人が多くの情報を得ようとしても無理な話である。情報というものは、受信するのではなく、自分から作り出すことができるものである。私は、その作り出せる情報というものは“インターネット上の掲示板”と考えている。見知らぬ人同志ではあるが、同じ趣味を持つ者として情報を交換し合うというものであるからだ。自分の持っている情報を知らない人に譲ってあげる。まさしく情報の発信と受信がうまく混ざり合ったものであると同時に、作り出せる情報である。大切なことは、自分が求めている情報を、多すぎる情報の中からいかに効率よく吸収できるかであり、いかに多くの情報を吸収できるかではないのだ。情報化社会を生きる私達に求められている能力とは、正しいものを見極める能力である。

   講評   jun

 あふれる情報が現実から離れて一人歩きしてしまうことを防ぐための対策を二つ考えることができたね。
 一つ目の対策は自分で本当の世界を見据えるということですね。もしそれが可能なら、自分の目で確かめてみることはとても重要なことです。ここに、自分の体験実例が書けるとよかったよ。日常生活の中でも、見るのと聞くのとでは大違いといったことはよくあるでしょう。
 二つ目の対策には、自分の体験実例が書けたね。こういう実例があると説得力があるし、作品に個性を出すことができます。自分から情報を発信することで必要な情報だけを得るという方法はインターネット時代には必要不可欠な方法だと言えますね。
 結びには反対意見への理解も示すことができました。自作名言は、誰もが納得するあたりまえのことだからこそ見事な名言になっています。結びの一文もうまくまとめました。

▲「私達」→「私たち」

                       

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