国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   もうすぐ春が   こめ

 寒かった冬が終わり、まもなく春になる。暦の上では、2月4日から既に春になっているが、気候から考えると、3月くらいから春といえる。春になると、気温が上がり、冬よりも過ごしやすくなる。また、春になると冬から比べて環境がまるで魔法のように一変する。例えば、落葉樹林(雑木林など)は、冬は葉を付けた木はほとんどなく、寂しい雰囲気があるが、春になると徐々に葉の芽がふくらみ、葉を付けだしとても若々しい雰囲気になる。
 春になると、いろいろな生物が活発に動き出す。例えば、昆虫や哺乳類の一部(リス、クマなど)は、冬の間は活発に活動しないが、春になるととても活発に活動し出す。それに、植物も冬の間はあまりいきいきとしていないものが多いが、春になるとしだいに花を咲かせたり葉を出したりする。僕は、梅の花は春がもうすぐ来るということを知らせている花だと思う。その理由は、春の前(1月下旬〜2月上旬)から咲き始め、春の直前(2月下旬〜3月上旬)に満開になり、まるで春が近くなるにつれて花の量が増えるからである。
 春は、渡り鳥にとっては渡りの季節である。僕の住んでいる我孫子市にある手賀沼では、今はカモがたくさん飛来している。しかし、3月上旬になると、少しずつカモの数が減っていき、4月になるとほとんどいなくなってしまう。手賀沼は、冬以外は水鳥がそんなに多く見られない。そのため、4月を過ぎると、手賀沼の水上はかなり寂しくなってしまう。しかし、そのかわりに岸に生えているヨシ原がオオヨシキリやセッカなどのさえずりでにぎやかになる。
 しかし、春になると、杉などの花粉が大量に飛び、花粉症になる人がいる。僕は、花粉症ではないが、花粉症の人はかなり多い。最近は、林業用だった杉の林が放棄されたため、それまで余分な枝を切られていた杉の木は、余分な枝が残ったままになってしまっている。このことも、花粉症の人が増える原因だが、まだ他にも原因がある。その1つに、道路が舗装されてコンクリートになったということがある。道路が舗装されると、地面に落ちた花粉が雨で現れない限り地面に残ってしまう。
 このようなことを考えると、冬の方がいいかもしれない。実際、春と冬はどちらの方がいい季節か。
 確かに、春の方がいいという意見がある。春になると、寒い冬とは違い、暖かい。暖かいと、コートやマフラーなどをしなくていいので、出かけるときの手間が省ける。また、前にも書いたように、春になるといろいろな動植物が活発に活動するようになる。そのため、冬よりも自然の中にいるという雰囲気になる。
 しかし、冬の方がいいという意見がある。春先になると、様々な植物の花が咲くために、花粉が大量に飛ぶ。そのために、花粉症の症状が出てくる人がたくさんいる。また、最近は温暖化の影響なのかわからないが、春になるにつれてどんどん暑くなっていくように感じられる。こうなると、日射病や熱射病などの熱中症になる人が増えてくる。冬の方が過ごしやすい箇所もあるのだ。
 確かに、冬も春も過ごしやすい点があるし、過ごしにくい点もある。そのため、僕はどちらもいいとも言えないし、良くないとも言えない。だが、春の方が、寒さがなくなるので、いいと思う。また、自然観察の上では、冬と春では両方向いているが、昆虫や植物の観察をするならば、春が一番いいと思う。

   講評   yuu

 もうすぐ春ですね。……節分を過ぎましたので暦の上ではもう春のはずですが、私たちが体感する「春」の到来はあともう少し待たなくてはならないようですね。動植物の活発な活動だけでなく、我々人間の行動も、春には活動的になっていく気がします。そして年中行事の中でも春は入学式や卒業式など、節目になる時期ですから精神文化の上でも欠かせない大事な季節なのだと感じます。
 論理的に書きすすめる努力の中に、個人的な実例の割合を多くしていくと楽しい作文になるでしょう。崇明くんらしく、渡り鳥観察と季節を同時に感じさせてくれる体験談などがあってもいいですね。その分量を多くし、作文の中心にしていくということです。
 またキーワードの充実という視点からは、名言の引用なども有効な手段です。「書き出しの結び」があってもよいかもしれません。作文冒頭の意見や語句と、最終段落のそれを統一させることです。
▲直してみましょう。
(第二段落)まるで春が近くなるにつれて花の量が増えるからである。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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