国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自分を持つこと   E34

 しつけは心の面で実に複雑な仕事をする。外から見てしつけで一番目立つのは母親やそれに代わるはたらきをする重要な人物が子どもの行動を制限してひとつの枠や型にはめ込むということである。子どもの思いというより、親の思いに従わせることである。この規範となる“しつけ”がこのままエスカレートしてしまうと、個人の意見を全く反映しなくなってしまい、自分を見失ってしまうという問題が生じる恐れがある。これを食い止めるためには、二つの対策が挙げられる。
 第一に、人の意見を素直に鵜呑みにせず、本当の自分に合った“規範”を作り上げることである。なぜなら、自分の意見を立てる前に人の意見を鵜呑みにしてしまうと、ほとんどの場合で、自分の意見が左右されてしまうからである。自分の意見が左右されてしまうというのは、主に日本人に多く見られる現象である。外国人は「人がどう思おうと、オレはオレだ!」のような考え方が浸透しているためか、自分の意見をズバッと言ってくる面も多く見られる。事実、現社会は自分を持っていないと渡っていけない状況が多くある。最近は外国的考え方が一般的になってきたのか、の面接試験などでは「規範に捉われた答えを求める」というよりは「自分なりの答えを以下に柔軟に出せるか」という方に重点を置いている。
 第二に、自分の意見をもっと公表するということである。私の行ってた学校は、個人の意見をとても大切にしてくれる半面、先生方の意見も強いという、なんとも不思議な学校であったものの、自分の意見を発表する場は多く、授業中などもよく意見を言った。「福翁自伝」によると、諭吉の時代の英語やオランダ語の勉強方法は、一人一人が自分で訳したものを各自で発表するという形式だったそうだ(読書実例)。こうした自分の意見を躊躇なく発表していた下積み(?)時代があったからこそ、現在の日本があるのだ。
 現在、「○○に怒られるから××するのをやめなさい」という考えを持っている人を数多く目にするが、これは明らかに違うのではないだろうか? 本来なら「人に迷惑が掛かるからやめなさい」というのが順序ではないだろうか? 確かに、人の意見を聞き入れることは大切なことだ。しかし、人の意見を取り入れることと人の意見に流されることとは違う。人の意見を取り入れるというのは「自分を見直す」ということであり、人の意見に流されるというのは「他人志向」なのである。これからの時代は「○○に怒られるから××するのはやめなさい」という考えではなく、自分の行動によって損害を被る人がいないことに重点を置くべきだ。大切なことは、他人の意見を取り入れながら自分の意見を通すことであり、ここで必要になってくるのは「自分の信念」であると同時に、他人の意見と自分の意見をうまく融和させる柔軟な頭である。これからは「人にどう思われるか」ではなく「自分が本当にこれで良いのか」と考えて生きていくべきである。

   講評   jun


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