国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   バランス   あとえ

 今、テレビで弁護士が出てきて「法律」について答える番組が増えてきたように思う。番組の内容の中には、納得のいかない結果になったりもするが、将来のためにとても役に立つものが多い。そういえば、少し前に、アメリカの法律関係で起こったもめごとを集めた番組をしていた。たとえば、自分がこぼしたジュースや氷で滑って骨折をした女性が、片づけない店主が悪いと訴えを起こして勝訴した事件など、日本では考えも付かない法律事件がたくさんあった。私は、日本もアメリカを見習って、他人をかばったりせずに、悪いことは悪いと法的社会になるべきだと思う。
 確かに、法的社会に生きることも大切である。しかし私は、道徳的共同体意識と法的社会をバランスよく使って生きていきたいと思う。
 その方法として第一に、感情に流されないことである。小学校一年生の頃、小学校に捨て子犬が迷い込んだことがあった。その子犬は、茶色と白のぶちでとてもかわいかった。だから、みんなで飼うことになって、先生にばれないようにその犬を隠すことになった。小学校の敷地に隠せば、いずれ先生が発見してしまう可能性があったので、私たちは、フェンスの穴から学校を抜け出して、隣の畑の隅にその子犬を隠した。しかし、すぐにそのことが先生にばれて、「休み時間中でも、学校を抜け出してはいけないでしょ!!」と、叱られた。その時は「子犬を世話してたんだから仕方ないし、別にそれくらい許してくれたって良いのに。けち。」と思っていたが、今思うと、先生が怒るのが当然である。なぜなら、入学した時に「学校から出てはいけません」と何度も言われていたのに、約束を守らなかったからである。私は、この体験を通して、その時の一瞬の感情に流されて判断することはいけないということが分かった。私は、何事も感情に流されずに、周りの状況を見て判断するべきだと思う。
 第二には、正しいことは正しい、悪いことは悪いと言える勇気を持つことだ。大塩平八郎の伝記を読んだことがある。大塩平八郎は、大阪の町奉行だった人で、ごく普通の役人だった。しかし、一八三七年に大塩平八郎は、民衆と一緒になって反乱を起こした。幕府に不満を持ったからだ。結局幕府軍には力及ばずだったけれども、私は、悪いことを、反乱を起こしてまで講義する大塩平八郎の正義感に感動した。私は、大塩平八郎の話を聞いて、正しいことは正しい、悪いことは悪いときちんと言えるような人間になりたいと思った。
 私は、昔からすぐ感情に流されるので、悪気が無い人の悪さを悪いと言えず、言いつけることもできなかった。本当は悪いことなのに、見て見ぬ振りをしていたのだ。だから、いつも「言いつけた方がいいのだろうか」と悩んでいた。しかし「いかに飽きずに続けるかではなく、飽きることと続けることとをいかに両立させるかということが大切だ。」という名言を読んで、言いつけるか言いつけないかではなく、道徳的共同体意識と法的社会を両立させて、言いつけるのではなく、気付いた自分が注意すればいいことが分かった。私は、悪気を持ってやっていない人のことを言いつけるのはできるだけしたくない。だから、道徳的共同体意識と法的社会をバランスよく使って生きたいのだ。

   講評   koni

 
テレビの話から書き出すことができましたね。私もたまに見ることがありますが、知らなかった法律がたくさんでてきて、おもしろいですよね。

 法的社会の良さと道徳的共同体意識の良さははそれぞれありますね。一長一短といったところでしょうか。生き方の主題としてはバランスが大切だというところで書くことができましたね。

 方法は二つ、よく考えて書くことができました。第二段落の体験実例もしっかり書くことができましたね。第三段落の伝記実例もよく書けていますよ。日本はまだまだ道徳的共同体意識が強いと言われています。法律を知らなすぎる、興味がなさすぎると言われています。確かに私には当てはまる話です・・・。人を注意することは勇気のいることだし、自分がきちんとしていないと注意もできないものね。さりげなく注意できる人になりたいですね。

 最後は名言の引用をして生き方の主題でまとめることができましたね。

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