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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   遊んだり勉強したり   しっぽ

 子供の遊びには多くの想像力や抽象思考力が入ってくるので極めて多彩だ。遊びによって想像性がゆたかに発揮されると、創造的活動にまでつながる。またそのように幼いころ一緒に遊んだ友達は、同じこころの世界に遊んだ者同士として、一生忘れられないものとなる。おそらくそれはのちの交友、恋愛、結婚などという対人関係の基盤をつくる力を持っているのであろう。
 子供時代にした遊びから学ぶことは多い。私は小さい頃、家がマンションだったため、すぐ近くに友達が住んでいて、毎日のように夜遅くまで遊んでいた。昔はいろいろなことをして遊んだ。鬼ごっこやなわとび、かくれんぼや砂遊びなど。家のなかで遊ぶときは、おままごとをしたり、お人形で遊んだりもした。これらの遊びの中で、私がこの遊びからはいろいろなことを学んだと思うものは、おままごとだ。私は外で駆け回ったりすることが好きだったので、こういったおままごとなど、インドアなちまちました遊びはあまり好きではなかった。というより、おままごと自体があまり好きではなかった。話は変わるが、私は甘えっ子である。兄弟の中でも親戚のなかでも一番末なので、みんなにかわいがられ、甘やかされていた。そのためか、ものすごくわがままで、自分の思い通りにならないと泣く、叫ぶ、転げまわるということをしてしまう子供だったのだ(今でも多少そういったことはやるが)。家族や親戚の前では甘えやわがままは通用するが、なかなかそれが通用しないのが友達との間だ。友達は同い年か年下の子が多かった。わがままで甘えっ子で、その上見栄っぱりな私は、友達の前では常に自分は賢いというフリをしなければならなかった(笑)。しかし、フリというのは所詮フリであって、自分の本性ではない。つい素が出そうになって苦しいフォローを自分自身ですることがよくあった。そういう場面によくでくわしたのがおままごとだった。おままごとのような、みんなで一緒にストーリーを作って遊ぶというようなものは、話がなかなか自分の思うような展開に進まないとイライラしてくるものである。わがままな私はそんな時、ついその話の問題点について言いたくなってしまうのだ。しかし、そこで友達に白い目で見られるのは必然的だ。何度もそのようなことをやって、嫌われ、またやってしまって嫌われ、ということを繰り返し、私は「協調性」ということを学んだのだ。友達と遊ぶということは、普段家族と生活していても得られないものを与えてくれることがある。(意見)
 しかし、遊ぶだけでなく、勉強をして学ぶことも大切である。勉強とは、だれもがやらなければならないことである。それによって学んだものは、当然社会に出ても人と関わるときにも必要なことだ。最近、真面目に勉強する人はヤボで、勉強をしない人がかっこいいらしい。勉強をせずにあっちこっち遊び回っている人がかっこいいのなら、私は日本も終わりだと思う。子供の時期に目いっぱい遊ぶことは大切である。しかし、学生になって、これから勉強をして未来や将来のために学ぶことが大切だというときに、わざわざ遊ぶのはおかしい。それが楽しいか楽しくないかは別として、そこから得られるたくさんの知識や常識は必ず必要なことだ。それをかっこわるいからと学ぼうとせずに、なんでも斜めから構えてものを見るということはとても悲しく、情けないことだ。昔話の『三匹のこぶた』という話のなかでは一番末の弟が、兄たちの失敗をうけて、いろいろなことを学び、最後には成功した。勉強からしか学べないものは勉強から学ぶべきだ。
 確かに、遊ぶことも勉強することも大切だ。しかし、一番大切なことは、よく遊び、よく学べということだ。遊ぶことにも、勉強することにも、それぞれそれにしか学べないことがある。遊ぶことで学んだことは、決して本や教科書には載っていない。また、勉強をして身につけた知識は友達と鬼ごっこをしていて学べることではない。遊んで学んだ、協調性や他人への思いやり、また、勉強して学んだ、知識や常識は、社会に出て生計を立て、また人と関わる限り、どうしても必要になってくるものだ。どちらも欠けてしまってはいけない。そのために、人は遊んだり、勉強したりするのだ。

   講評   jun

 長い作品になりましたね。でも、話の展開がおもしろく、結びの意見も主張がはっきりしているので読む人を飽きさせません。
 一つ目の意見の中の体験実例は、自分の幼いころの様子を客観的に書くことができたね。志帆ちゃんが「ものすごくわがままで、自分の思い通りにならないと泣く、叫ぶ、転げまわるということをしてしまう子供だった」とは信じられませんが、そんな幼いころの志帆ちゃんを見てみたい気もします。(笑)わがままだった志帆ちゃんがなぜ、今のような謙虚な女の子に変身することができたのか、そのわけは、子供のころの遊びにあるようですね。特に友達といっしょに遊ぶことによって協調性が育てられたというわけですね。
 一方、勉強でしか学べないものも数多くあります。二つ目の意見には昔話の実例も挙げることができました。いつものことながらよく思いついたね。
 結びの総合化の主題は実にすばらしい。説得力のある文章でまとめることができました。

☆作文テストはもちろん合格です。おつりが来そう。(笑)

                         

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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