創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   また、スイミー   がっちゃん

 日本には固定された宗教がない為、日本人の多くの心には神というものがない。そのため内在化された戒めや良心が薄く、どちらかというと他人に迷惑のかからないようにという他人志向な考えを持つ者が多い。人が見ていようと見ていまいと悪いことをするのはいけないことだ、というのを人間性の理想とするならば、日本人はあまり理想的ではないと言える。このまま日本人の他人志向やり方が行き過ぎると、やって良いことと悪いことの定義が他人の目に委ねられてしまうだろう(謎)(問題)。正しい良心を日本人の心に定着させるにはどうすれば良いだろうか。
 そのための対策としては第一に、子供の頃に絵本をたくさん読むことである。絵本は単純で短いストーリーと教訓めいた結末が子供の心に残りやすい。なおかつ、まだ経験の浅い子供は本に書いてあることを無条件で鵜呑みにする。それは大人が下手にしつけするよりよっぽど意味のあることであるように思う。有名な絵本「スイミー」は、一人真っ黒な魚であったスイミーが他の赤い魚たちと力を合わせて大きなサメを海から追い出す感動的なストーリーである。短い話ではあるが、サメのように他人に嫌な思いをさせてはいけないということ、協力することの大切さ、一人だけ黒くてみんなと違うことを乗り越える強さなど、学ぶことは多々ある。(読書)
 次に、悪いことをすると必ず自分に戻ってくるという自然の原理を、身を持って体験することである。人間が生きていく間には、悪いことも良いこともたくさんある。悪いことの後には良いことがあり、良いことの後には悪いことがある。特に誰が仕組んでいるわけではないのだが、他人の見てないところで良くないことをすれば必然的に自分に返ってくる。それを経験しないことには、いつまでも他人志向なままであろう。
 こう毎日情勢が変わる日本社会では溢れ出る問題をいかに早急に対処するかどうかが大切である。確かに、内在化された規範を持つ人間が増えてしまうと問題を対処するスピードが遅くなり不便になるかもしれない。しかし、人間らしく楽しく生きるためにここまで進歩した社会を、他人志向な考えで過ごしていたのでは目指していたものと違うのではないだろうか。私たちは他人の目を基準に考えるのではなく心の中の人間らしさを忘れずにいつの日も楽しく生きていくべきではないだろうか。

   講評   jun

 第一段落の導入部は自分の言葉でうまくまとめたね。問題提起に至る過程がなめらかでいいですよ。
 良心を日本人の心に定着させるための複数の方法もヒントに頼らず自分で考えることができました。なるほど、子供のうちから本に親しむことは道徳心を育てるために必要なことですね。単純なストーリの中にもさまざまな教訓がかくされているものです。子供は知らず知らずのうちにさまざまなことを学んでいくことができますね。読書実例は「スイミー」を挙げることができたね。
 二つ目の方法もいい方法だと思いますが、説得力ある実例を挙げることができるとよかったと思います。書きにくいかもしれませんが、悪いことをしたら自分に悪いことが起きた(笑)などという体験実例を書くことができるとよかったですよ。
 結びには反対意見への理解を示した上で格調高い意見でしめくくることができました。
                        

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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