創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   考え方の両立   E34

 ある非行少年に対してわれわれが「自」と「他」の区別を明らかにして、極めて客観的な研究を行った結果、その少年の非行の在り方、両親の生き方、友人の有無などから判断して、「再教育不能」と断定する。その後も客観的観察を続けたところ、確かに非行はますます悪化し、先の科学的判断は正しいことが立証される。このようなことをしても、まったくのナンセンスであることは誰しもわかるであろう。このようなとき、臨床家のこころみることは、前述した自然科学的態度とは異なって、その非行少年の行為を「それを成り立たせている何らかの要素群に分解し」たりするのではなく、まず、その少年を一個の全体的な人間として考えるのだ。このままデカルト・ニュートンパラダイムを否定しすぎると、物事を深くまで考えないようになってしまう。その問題を解決するための対策は二つある。
 第一に、学校教育における数学・物理学などの“デカルト・ニュートンパラダイム”の基礎をしっかりと教えることだ。現在は理系に進んだとしても、よっぽど深くなで学ばないと、デカルト・ニュートンパラダイムの基礎は固まらない。私は高校二年の段階で、理系科目はほとんどなく、三年になってからはすべての授業が文系となってしまった。私は理系が苦手だったからそれでも良かったのだが、これではデカルト・ニュートンパラダイムの基礎は作り上げられない。このように文系に進んでしまえばなおさらだ。
 第二に、分析的な考えと総合的な考えを統合するということである。現社会における成功者は、だいたいの人がこの二つの能力を兼ね備えている。それを見て分かるように、世の中で成功しないにしても(?)、分析的・総合的な考え方は兼ね備えていなくてはならないのだ。一つの事だけに捉われいると、一点しか見れないが故に集中は出来るが、ズレ始めても気付かない事もしばしあるのだ。
 確かに、分析主義のいきすぎは止める必要がある。特に現代の医療はいまだに、悪い部分は切り取って解決するというような発想が多い。“病は気から”という言葉があるように、何でもかんでも分析して「ここが悪いから切り取ろう」という考えではなく、本人の気持ちから治していく必要があるのである。しかし、是正を急ぐあまり、分析主義の成果を無視するようなことがあってはならないだろう。これら二つの“分析”と“総合”の二つのよさを持ち合わせて初めて、両方の良い面が相乗されて生まれてくるのだ。大切なことは「どちらが良い」と片方を切り捨てることではなく、互いの良い面を引き出し、悪い面を消し去る、云わば両立させることである。

   講評   jun

       

 骨組みはヒントを元にしながらも、実例は自分の体験を書くことができたね。実は先生も高校3年から文系クラスに入ってしまったので、デカルト・ニュートンパラダイムの基礎が身についたとはとても言えません。(笑)文系、理系ということには関係なく、デカルト・ニュートンパラダイムの基礎をしっかりと教えることは大事ですね。
 一つのことにとらわれると、集中はできるが、ずれ始めても気づかないとはそのとおり。総合的な考え方をも兼ね備えていればそのような心配もなくなるわけです。
 結びは自分の言葉で「分析」と「総合」の両立がいかに大切であるかを説くことができたね。E34君の言うとおり、どちらかを切り捨てるのではなく、両立させなければそれぞれの良さを引き出すことはできないのだね。

     

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