創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   相互理解について   クラシック

 随分と昔の事だが、とあるテレビ番組で、原始時代を主題にした物語がやっていたことがあった。それには、
こんな場面があった。とある山の集落に、他の海の集落の人が3、4把の干イカを持ってきて、山の獣の毛皮と交換しないかと持ち掛けた。海では寒さをしのぐ毛皮は手にはいらないし、山では、塩を手にいれにくいため、イカなどは、貴重な塩分だった。山の集落の人々は、狐の毛皮を、「これこそ、山の王者の毛皮だ!」と差し出し、これに子狐の皮を一つつけるから、イカを4把くれと要求する。それに対し、海からの来訪人は、一番大きなイカを手にとって、「これこそ、海の王者だ!」と言い、もう一つ子狐の毛皮をつけてくれるように要求する。こうして、商談は成立する。金銭、いわゆる兌換紙幣が成立するまで、いや、成立した後もようなやり取りがあったわけである。現在、物の価値を計る尺度である紙幣や硬貨が物の価値の全てである。それらは、非常に合理的でかつ、あまりにも理想的であったため、あっという間に全国に広がり、そして今でも崩れようもない効果を発揮し続けている。お金の復旧につれて、売り場所などもきちんと改装され、そこいらで店を開くのにもいちいち許可を取らなければいけなくなった。昔は道端で良くやっていたガレージセールなども、特別な時に特別な場所でしか開かなくなった。だが、先進国ではなく、発展途上国などでは、未だこの路上セールというものをやっている。日本では、靴も、そこそこのコストでたいした時間もかけずに大量生産できる。だが、国によっては路上に売り出す為に時間をかけて手間をかけて、やっと売り出す為の一足の靴が出来上がるわけである。こうしてみれば、路上セールというのは、信用と他者との相互コミニケーションの上に成り立つという事が改めて理解できるはずだ。先程も言ったと思うが、現代日本では路上セールなどの道端商売はかなり異端的なものになりつつある。私たちは、この路上セールでの他者とのコミュニケーションを忘れずに生きていくべきではないだろうか。
 日本は元来、相互コミュニケーションの上に成り立ち、以心伝心、すなわち言葉を交わさずとも他人と分かり合えるといったことを良しとする。現代社会、確かにそれらの傾向は薄れてきたが、完全に無くなったわけではないし、日本という国に日本人が一番多く住み続けている限り、それらの考え方は消えるものでは無いと思う。ようは、それらを強調していけばいいわけだ。とすれば、その方法は大体絞られる。常々私が思うことなのだが、何気ないもののの一つにも、以心伝心的な日本の風潮がある。例えば、外国などでは、他人(ここでは親しい友人や家族を除く)と自分の距離というものは絶対的なものであるが、日本では、それが少し狭まる。赤の他人でも、気軽に話し掛けてくる事が、ちょくちょくではないが、ときどきある。これも、島国ならではの相互理解の上に成り立つものなのでは無いかと私は考える。もっと、気軽に他人に話し掛けてもいいかもしれない。
 社会的な触れ合いも、大切である。より良い人の町作り、や、老人ホーム等の施設も、その延長にあるものだと考えられる。他の伝記や物語に良く登場する赤ちゃんのゆりかご、や、脚が丸い椅なども、しかり。
 確かに、現在、全てのものが相応の値段で、非常に合理的に手にはいるようになるなど、日本も他の先進国のように社会的になった。しかし、それによって、日本元来のコミニケーションがおろそかになるというのはいただけない。日本人なのだから、この島国が持つ、独特のそして唯一の文化を大切にするべきである。

   講評   jun


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