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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   庭がほしいな   海亀航

 私が市場に行く道は、いかにも自然発生的な細いやさしい道だ。家と家との間に何となく作られた人間のふみならした道だ。ところが、その道は最近アスファルトが敷かれてしまった。今はアスファルトの道だが、昔の道はしゃれた石、虫の死がい、雑草、ラムネびんや石炭のかけら、鳥の羽などがあった。道が一番道らしいのは、人間のくらしをあたたかに支え、いろんなものを発見できるふみしめられた道だということを忘れてはならない(要約)。
 僕はマンションに住んでいる。このマンションは川沿い建っていて、僕の家は五階なのでその川全体がよく見える。名前は濁川。しばらく前までは、名前の通りすごく汚い川だった。最近エコープランという計画で川が工事され、きれいになり、今は白サギや鯉、ふな、それからカメ、たまにかわせみも来る。すぐ近くには、川とマンションにはさまれた公園がある。公園といっても、小さくて遊具も何もない雑草がぎっしり生えているただの広場のようだった。しかし、小さいころはそこの公園でボールをけったり投げたりした。でも、川沿いにあり、柵も低いのでボールが川に落ちてしまう。僕も小学校一年生の時、親に買ってもらったサッカーボールを川に落として、泣きながら家に帰ってきたのを覚えている。しかし、そのボールは、幸い何かにひっかかって流れなかったので、父が洗濯ざおを二つつなげて先に網をつけてとってくれた。今でもそのボールは家に残っている。雪の日には、親達に協力してもらい、マンションの子供みんなで公園に滑り台をつくって遊んだ。公園の地面は、やわらかく雑草が生えているため、勢いよくすべってきてもクッションがありけがをしないですんだ。他にも、その公園では、雪合戦をした。枯れてしまってはいるが雑草が長いため、近くに来なければなかなかみつけられないし、やわらかい雪球なら雑草にあたってくだけてしまう。こんなふうにして僕は、小さい時この小さな公園で遊んでいた。しかし、最近公園の工事が行われ地面がコンクリートになって、周りにはコンクリートでできたいすが多くの面積を使っている。たしかにきれいだし、休める場所ができたけれど、今の公園ではボールをければ、ひざをいためてしまうし、自由に走りまわる大きなスペースがない。雪で滑り台をしてもあざやすり傷などができてしまう、雪合戦では雑草にかくれることももうできない。もう元の公園の姿はない。また僕達が自由に遊んでいたあんな公園に会えたらいいなと思う。
 僕は、時々こんな想像をする。僕の家のベランダは当たり前だけれど、コンクリートだ。その上に花が植えてある鉢などが置いてある。父や母は、それで満足らしいが僕は物足りない。どうせだったら、ベランダの面積は小さいのだからその分だけ腐葉土を買ってまいて、本物の土みたいにかたくして、そこに花を植えればいいなと思っている。なぜなら、全面に花を植えることができるし、足で踏んだら、本物の庭みたいで楽しいからだ。最初は頭の中での想像だったが、そのうち実行してみたくなったので、母に言ってみると、まるで相手にされずバカにされた。確かに言われてみればお金の問題、洗濯物の問題などがある。今は無理だが、もし一人でマンションに住む機会があったらやってみたい。
 人間にとって、人工的な地面はきれいで歩きやすく、座っても汚くならないけれど、本物の土も人間が生きていく中で大切なものだ。必要最低限は普通の土も残してほしい。なぜなら、土には楽しみがたくさんつまっている。やさしさや、あたたかさ、そして生物を成長させる力をもっているからだ。もう春、僕はまた本物の地面をさがしに遊びにいきたい。

   講評   ima

こんにちは。朝日小学生新聞に掲載の知らせが来ました。おめでとうございます。航くんにももう連絡がはいりましたか。小学校の最後にいい記念になりましたね。スキーに絵に作文にと、いろいろなことに才能があるんだね。
公園と学校の運動場以外では、土を見なくなりした。舗装していない道ももうみかけません。自然について深く考えるいい機会でしたね。マンションのベランダについては、想像したこともなかったので、おもしろい考えだと思いました。
第四段落の文章は、たくさんの経験を持つ航くんらしい文でした
経験とたくさんの読書により、深い文章が書けるようになりますね。
時間も早く仕上がりました。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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