国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   同じ空の下で・・・。   たこ焼き

 わたしは、この頃よくニュース欄を見るようになった。それは、この頃の大事件の様子が一番知りたいからだ。この頃の大事件といえば「イラク戦争」だろう。この戦争は、3月20日の午前10時までにイラクのフセイン大統領が亡命しなくてはならなかったが、フセイン大統領が亡命しなかったため、開戦したものだ。(要点)
 わたしが生まれた翌年、湾岸戦争が起こった。このことは、3年前に知ったことだ。この湾岸戦争も、イラクが関わっている。1990年8月2日、イラクが隣の国「クェート」(面積1.8万平方キロメートル=日本の4.7%、人口197万人=日本の1.6%、言語はアラビア語で、宗教はイスラム教85%)に侵入し、併合を宣言したが、イラクは国連の撤退要求を無視し続けたため、湾岸戦争に突入したことだ。
 今回の「イラク戦争」は、世界中でたくさんの人々が反対運動をした。日本では、アメリカ大使館の前や広島や長崎の人たちの活動が目立っていただろう。アメリカでも、反対運動は行われていたそうだ。また、この時点ではイギリスでも反対運動はあったそうだ。 わたしは、3年生のときに総合学習で戦争のことについて、調べた。このときは、まだ3年生だったのでだいたいは千葉市の空襲などを調べた。千葉市の空襲だけでも怖いのに、東京大空襲や広島、長崎の人はもっと怖かっただろう。そして、近所に住んでいる戦争を体験したお年寄りを招いて、お話をうかがった。わたしは、戦争の時の食べ物について調べていたが、毎日ほとんど同じ食べ物で配給はあったそうだが、今食べているようなものとは正反対で、おいしいご飯もたべれなかったそうだ。
 こんな、悲しい戦争をしてよいことがあるのだろうか。地球では、いままでたくさんの戦争が起こってきた。そして、ほとんどの人が悲しい思いをしてきた。五十年以上たった今でも、その風景が目に焼き付いてしまっている人もいる。家族が別れてしまったり、家が焼けてしまったり良いことなんて全然ないはずだ。
 今回のイラク戦争では、賛成と反対の意見があった。そして、残念なことはブッシュ大統領が反対の人々を説得させられなかったことだ。ブッシュ大統領の演説で一番印象に残った言葉が、「この戦争をすることで、イラク国民は自由になれる」と言ったことだ。この戦争をすると、平和が訪れる。一体、どういう意味なのだろうか。この戦争が、イラクを変えてくれればわたしはうれしい。だけど、戦争ではなく話合いでは解決できなかったのだろうか。戦争のために、たくさんの油や燃料を使っている。イラクでは、前戦の3倍も市場のものの値段が高くなっていることがわかった。
 ある日の新聞で、こんなことがわかった。イラク軍がアメリカ軍に、手を挙げてでてきているのだ。
「イラクの軍は戦争をするやる気がないんじゃないのか。」
とわたしの父は言っている。本当にそうだとうれしい。そして、フセイン大統領がでてきて戦争が一日でも早く、戦争が終わってほしい。
 まず、戦争は宗教や文化などの宗教対立などで始まったりしていることが多い。本当は、これを乗り越えて仲良くならなければいけない。「キリスト教だ〜。」とか「いいや、イスラム教だ〜。」と対立しても、歴史や気候など国同士ちがうからしかたがない。
 第二次世界戦争が行われ、世界の平和と安全を守るためにつくられた「国際連合」。今は、ほとんどの国が加盟している。わたしの父は、「今は、国連がしっかりしていないから、アメリカが悪い役になっている。」と言っていた。要するに、アメリカも本当はつらいということだ。貿易センタービルの同時多発テロと言い、アメリカも世界のリーダーとして大変なようだ。 
 わたしは、戦争が始まる前のイラクやクェートの様子をテレビで見た。その時点で、クェートにいる日本人は約50人。お寿司屋や、石油工場で働いていたりしていた。戦争が始まろうとしているのに、クェートから日本に帰ろうとはしていなかった。ある一人によると、「わたしがいなくなると、バランスがくずれるから帰れない。」などと言っていた。日本人も、世界にはばたいているのだと感じた。
イラクは、石油がとれるため世界でも重要な国だ。最近は、近くの国でもとれるようになったが、もしイラク以外で石油がとれなかったら大変なことだ。今、こうして普通通りには住んでいられないはずだ。やはり、地球は一つの心にならないとこうした生活環境が変わっていってしまうのだ。
 今、なぜ戦争をやらなくてはいけないのだろうか。なぜ、人の命を奪わなくてはいけないのだろうか。平和はいつ、訪れるのだろうか。わたしは、小学校をこの間卒業したばかりだ。希望に満ちている自分と、いつ自分のところに爆弾が落ちてくるかふるえているイラクの子供達・・・・・・。同じ空の下にいるのに、ちがう・・・。日本は世界で一番豊かな国だといわれている。しかし、中には自分で命を奪ってしまう子供もいる。なのに、イラクの子供たちは少しだけでもいいから生き延びようと必死だ。そんな、イラクの子供たちにとって、日本の子供達は命を粗末にしすぎている。ちっとも、命の有り難さがわかっていない。豊かすぎると、有り難さがわからなくなってしまうものなのだろうか・・・。
 「21世紀は、平和な年にする。平成時代とは、平和な年になる願いが籠もっている時代だ。」みんなが楽しみにしていた平成時代。だけど、戦争が起こってしまった。でも、みんなの願いは水の泡ではない。きっと、いつか平和な時代が訪れることだろう。わたしはまだ12歳。これからは、二度と同じことを繰り返さないようになり、世界が民主主義になってほしい。そして、地球温暖化問題。昔は、緑がたくさん茂った草原だったというサハラ砂漠。今は、砂漠になっている。昨日、テレビで見た番組では「いのちある地球で生きる」という題で、地球の環境問題について考えた。今は製造中止になっているフロン。使うのをやめても、空気中にはまだ残っている。30年たったら消えるものもあるが、200年ぐらいたたないと消えないフロンもあるそうだ。宇宙飛行士が宇宙で言った言葉。「地球は青かった。」「地球は美しい。」この地球は、太陽系の中でも人類が生きられるという素晴らしいシステムになっている。他の星では、生きられない。この地球は自転しているため、生き物がまんべんなく住めるのだ。この地球のなかで、黒い悲しい煙が立つ・・・。地球全体が黒い煙に囲まれてしまう。まだ、世界が平和になるのはときと時間がかかりそうだ。けれど、マザー・テレサやアンネ・フランクのように平和を願う人はいた。そして、日本にもたくさん願っている人がいる。まだ、イラク戦争の結果はでていない。それよりも、長続きしそうということだ。世界が壊れるとき・・・。今、やらなくてはいけないことはもっと他にもあるはずだ。世界から、核兵器をなくしてほしい。そして、みんなが願っている国をつくってほしい。そして、地球環境をよくしてほしい・・・。これらが、全部かなうときは一体いつなのだろうか。世界中が喜ぶときはいつなのだろうか。住み良い地球とは、植物・動物・人間がみんな力を合わせないと生きていかれない。木がないと、新鮮な空気が吸えなくなるし、水がないと生きていけない。人間が、戦争をやるということは地球に影響をあたえてしまう。わたしたちは、本当の道を歩いていかなければならない。もし、地球を破壊していったらわたしも滅びるし、地球も滅びる。学校で好きな言葉を書く時があった。その時はもちろん「平和」を選んだ。地球が喜ぶ生きたをするには、まだ時間が必要だ。けれど、その時間を無駄に使ってしまうのも時間の問題だ。そのときわたしたちがどうなっているのかはわからない。だけど、きっとどこかでみんなが喜んでいるだろう。わたしたち人間と植物と動物が、同じ空の下でね・・・。(書き出しの結び)

   講評   nara

 自分自身で情報を積極的に得ようという姿勢・家庭の中でこういう話が話題に上ること……とても大切なことだね。

 今回の戦争は、多くの人に「平和・幸せとは何だろう?」と思わせただろうね。だから、賛成であれ反対であれ、個人の行動も大きくクローズアップされた。私たち個々人でできることを限定的に見れば、かなり微力だ。しかし、何事かをなさないわけにはいかない。そんな思いを抱いている人がたくさんいるのだね。それは、悲しい事実の中での救いでもある。
 戦争は、単に人的被害をもたらすだけではない。後半に環境問題を取り上げているけれど、自然に与える影響も大きいね。広島・長崎で使われた原爆も、ベトナム戦争で使われた枯葉剤もそう。やはり「戦争が問題解決の最良の手段だったのか」ということを考えていかなくてはならないね。
 たこ焼きさんの熱い思いがこもった超大作。ここに提示されたさまざまな疑問や怒りを、どう昇華させていくか。それが、これからのたこ焼きさんの課題でもあるのだね。
「3月20日の午前10時までにイラクのフセイン大統領が亡命しなくてはならなかった」
 → 細かいところだけれど、「亡命しなくてはならない」とは誰が決めたこと? 

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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