創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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本来の木 いうや
木が本来持っている価値を生かすことと、商品として木を高く売ることは、必ずしも一致しない。今では、天然の杉の木は、紙のような薄い板にされ合板に貼り付けられて、天井板などになることが多い。このように、商品価値を高めることが、木を侮辱することであってはならない。僕は、気が本来もっている価値を生かすほうが良いと思う。
その理由は第一に、木がかわいそうだからだ。木は生き物だ。ぼくは、木が生きていると思った体験が二回ある。一つは、木が切られたとき、年輪が見える。その年輪の円にもいろいろとあり、太いところがあったり、細いところがあったりする。それにも理由があって、太陽の向きや、四季の影響があるということだ。ぼくは年輪を見ると、
「木もやっぱり生きているな〜〜。」
と、つくづく思う。二つ目は、切り株から新芽が出てきたものを見ても、「生きているんだな」とよく思う。
理由は第二に、お金儲けのことばかりを考えて商品として木を高く売ると、回りの人から「あの人はお金のことしか考えてない悪の商人だ。」と思われるし(笑)、自分自身の心の豊かさが失われる。そしてなによりも、薄い紙のような板にされて売られる木がかわいそうだ。
確かにお金がなくて一文無しだと生きていけないということもあるが、木も生きているのだから、やはり木のことも考えてあげないと、かわいそうだ。「花よりだんご」という言葉もあるが、「金より木の気持ち」になって考えて欲しい。人間がかってに売っているのだから、皆さんも木の気持ちになって考えて欲しい。
講評 huzi
自然をテーマにした長文は、小学生の時から練習してきたので、今回も抵抗なく意見を展開できたでしょう。
【是非の主題】、【複数の理由】のあてはめの仕方にもすっかり慣れたね。
「木がかわいそう」という【理由】には、將くんの自然に対する親愛の情が読み取れます。 年輪を見て、木が生き物であることを実感したのですね。 そういえば今でも、神のようにあがめられている木が日本各地に残っていますね。 見たことはあるかな?
二つ目の【理由】には、【ユーモア表現】を取り入れることができたね。 何でもお金儲けの材料にしてしまう人は、いずれ悪のレッテル(笑)を貼られてしまうのでしょうか。
二つ目の理由の終わり、「そしてなによりも、薄い紙のような板にされて売られる木がかわいそうだ。 」ここは、一つ目の理由に入るね。
最終段落、「木のことも考えてあげないと」これは、「木のことも考えないと」と書こう。 「かわいそうだ」という気持ちが「あげないと」という表現につながってくるのだとは思いますが、物体に対して「あげる」という言いかたは適切ではないからです。
最初の段落、めずらしくタイプミスを発見。探してみてね。
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