国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   愉快な荻久保先生   K子

 「わーっ、先生またやったぁー!」(書き出しの工夫)
体育館じゅうにクラス全員の笑いまじりの面白がる声が響いた。私が三年生だったころの担任の先生である、荻久保先生が、体育の時間に跳び箱で何回も失敗していた。これでもう三回は失敗しただろう。私もいい加減厭きてきた頃だった。
「あーっ!!」
と、突然悲鳴のような声が揚がった。荻久保先生が跳び箱のすぐ横に倒れたのだ。しばらくはシーンとした沈黙が続いていたが、そのうちパラパラと笑い声が聞こえ始め、ついには体育館全体に響き渡るような笑い声へとなっていった。時々
「先生ったらダメだなぁ〜。」
「ハハハハハッッ!」
などという会話が聞こえてくる。本当は笑ってはいけない時なのだが…。
 荻久保先生は、校内でもだいぶ人気のある先生で、隣の一組も羨ましがる、まさに笑わせ上手のプロのような存在だった。前荻久保先生が担当していた人が来たときも、その人(中学生)が私たちにむかって
「この人ね、俺の担任だった頃皆から‟ぎくぼさん”って呼ばれてたんだよ。」
と、非常に楽しそうだった。私たちは、
「わーっ、ぎくぼさんだ、ぎくぼさんだーっっ!!」
とはしゃいだ。
このときから荻久保先生はぎくぼさんと呼ばれるようになった。
 荻久保先生の間での面白い話はまだたくさんある。たとえばこんな話だ。真冬の時期、荻久保先生が学校に来る途中、橋を渡るときにその橋に霜が程よく(?)はっていて、そこを荻久保先生が歩いていたら、霜で滑って右足が前へ、左足が後ろへ行ってしまい、そのままつんのめってしまったという話だ。これだけでも十分面白く笑いもあがっていたのだが、その後荻久保先生はまるで何事も無かったかのようにすたすたと歩いていったらしい。そのことを先生が話し終えたとたんに再びクラス中に
「アハハハハハッッ!!」
「先生ってやっぱどじだよなーっ。」
と笑いがどっとあふれた。(体験)
 荻久保先生が担任になってから分かった事は、先生が授業を楽しく進めてくれれば、たとえどんなに嫌いな科目でも楽しくなってしまうという事だ。荻久保先生は私が四年生になったと同時に別の学校に行ってしまった。そのことを知らされたときはすごく悲しかった。また、荻久保先生のような先生に担当してもらいたいとも思った。本当に笑わせ上手な先生はいろんな面で凄いと思う。
  

   講評   ima

全項目に◎がつきました。やった!!
題名も工夫しましたね。先生は体育が苦手ですか。それとも3年生用で低すぎてうまく飛べなかったのでしょうか。
先生の体格なども書いてくれると、その辺が想像しやすいのですが。
3年生のときの話をよく細かく覚えていますね。先生の印象がよっぽど強かったのかな。うまく描かれていて、わかりやすかったですよ。
第四段落のまとめは、とってもよく書けていました。嫌いな科目も楽しくなるというところは、教育者が心がけることとして、先生たちに知らせたいですね。全体的にまとまりがよく、楽しい作文に仕上がりました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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