創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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お母さんは・・・ちょっと変?! フレディ
「ああああ!K(お兄ちゃん)、鼻血なんか出して。…あ!フレディー?!そのアイス、二本目でしょ?!勝手に取ってぇ。ぺ、ペンちゃん〜…。柱におしっこをひっかけないでぇー。」(書き出しの工夫)
私のお母さんは、いつもおおいそがしだ。私とお兄ちゃん+ペンちゃん(犬)の世話をしないといけないからだ。それだけならまだいいのだが、私達兄妹には、ある一つの欠点がある。それは、私達が双子だということだ。一度の出産で、男女を一ぺんにさずかったのだから、産まれた時はさぞかし嬉しかっただろうが、育ててみるとどんなに大変か。兄妹といっても、一分間のちがいだから、
「あなた、二つも年上でしょ。がまんしなさい!」
なんていえない。けっきょく、
「どっちもどっちよ。はい、けんかやめ!」
になるのである。しかし、そういわれたほうは、あまりすっきりしないものだから、
「お母さぁん!Kがダメバカクソなんだ…。」
「なにをーっ!バカはどっちだ!!おまえこそ、アホドンクサ…。」
なんていうけんかがはじまるのである。(体験)
ちょっと話が長くなってしまったが、とにかく、双子というものは手間がかかるのである。そんな双子を育てたお母さんだが、変わったところもある。カエルを素手でさわることができるのだ。アニメなどに出てくるお母さんなら、カエルを見たとたん、
「キャ——ッ!カエル——————!!!」
とさけぶのが定番だが、お母さんは、カエルを見ると、
「あ、フレディー!!カエルがいるよ。ほら、つかまえた!」
が、ふつうである。そのカエルを受け取った私は、カエルのおなかをなでる。これが、けっこう気持ちいいのだ。(体験)
これはお母さんに聞いた話だが、お母さんはが小さいころには、家の近くに川が流れていたそうだ。そこには、カメやフナ、ドジョウにカエル…。とにかく、たくさんの生き物がいたそうだ。話によると、お母さんは小さい頃、その川にいる生き物とよく遊んだそうだ。例えば、ドジョウを捕まえてきて、何日間でひからびるとか——これでは、遊んでいるのではなくて、まるで魔女の実験をしているようだ——、カメを家につれて帰ってきて、お風呂の中にボチャン!!そのまま数時間ほっておき、お母さんのお母さん(私のおばあちゃん。お母さんが大学生くらいのとき、病気で死んじゃったから、私は顔を知らない)に発見されたときには…。なんと、お風呂の中でみごとに糞をして、バスタブの中が真っ茶色になっていたそうだ。
こんなに苦労して私たちを育て、小さい頃はおてんばだったお母さん。ちょっと変わっているけれど、私はお母さんのことが大好きです。
講評 huzi
なるほど。 フレディちゃんのユニークさは、お母さん譲りだったのですね。
お母さんの忙しそうな様子が、【書き出しの工夫】から伝わってきます。 どうやら、お兄ちゃんとフレディちゃんがほぼ同時にこの世に現れたときに、忙しさは運命付けられたようですね。 どうせ忙しいならついでに……と思ったかどうかわかりませんが、最近になってそこにペンちゃんも加わって、大にぎわい。 大変そうですが、お母さんはそれが決して嫌ではないんだね。 そのことは、あとに続くお母さんの小さいころの【体験】からよくわかります。
生き物をかわいがることが、大好きといえるかどうか、バスタブの中のカメの話を読むとなんとも言えませんが(笑)、好奇心旺盛(おうせい)で、なんでも「やってみよう」とチャレンジするお母さん。だから、フレディちゃんが書いている「苦労」も実は楽しみに違いないです。
さらに、お母さんが大好き! 最後の一言が、全体を大きくまるくまとめていますね。 子どもにとって、お母さんが明るく楽しそうということは、とても大切なことだものね。
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