国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   苦い苦いピアニスト   あとえ

 受験でも、就職の面接でも、必ずと言っていいほど「得意なこと」と「苦手なこと」を書く欄がある。「得意なこと」は、せいぜい一つか二つしか書けない。しかし、「苦手なこと」と言われると、欄をはみでるくらいたくさんある。いつも、「さすがに、苦手ばかりのプロフィールじゃ、面接は落ちるだろうなぁ」と思いながら、その二つの項目について考えている。
 苦手分野を克服するのではなく、得意分野を伸ばすべきだ。
 その方法として第一に、自分にできることは、はっきりと言える自信を持つことだ。音楽の授業に、グループ演奏をした。私たちの班は、SMAPの「世界に一つだけの花」を演奏することになった。「ピアノとギター・ドラムそれと歌にしよう」という案が出て、私は、「音痴だからピアノがまだましやなぁ」と思った。しかし自分から「私ピアノしたい!」と言うことができなかったため、ピアノは、他の子がして、私は余り物の歌になってしまった。結局、私はピアニストにはなれず、人様に自分の音痴さをあかしてしまっただけだった。私は、この苦い体験から、「今度からは自分でアピールしよう」と固く決意をした。
 第二には、出来ないところを拾い上げる今の教育をやめて、出来るところをとりあげる教育にするということだ。今の勉強やテストは、まんべんなく勉強をして、まんべんなく点数をとるということが課題である。しかし、そういう考え方では、何かに置いて、とても優秀な人物を育てることは不可能なのではないかと思う。例えば、ファーブルという歴史人物のことだ。彼は、小さいときから昆虫が好きで、昆虫のことならなんでも知っていた。だから、もし、テストに「昆虫A」とか「昆虫B」などという教科があったらきっと彼は満点だっただろう。人はそれぞれ、得意不得意、向き不向きというものがある。「もし、あの子が化学者になれば、きっと誰にも為しえない偉業をしただろうに、国語ができなかったばかりに、その夢も失った」ということも今の教育ではありえないことはない。私は、誰にもない、違った素晴らしさを持つ花をさかせるような、優秀な芽を摘んでしまわないようにするべきだと思う。
 確かに、苦手分野を克服しようとするのは大切だ。しかし、「尊敬できる人間とは、苦手が全くない人間ではなく、何か素晴らしい物が一つでもある人間のことである。」というように、自分の得意分野をさらに発展させて、もっと自分を向上すべきだ。

   講評   kira

 由希子ちゃん、こんにちは。引き込まれるような、すばらしい作品ですね。
 得意分野と苦手分野の話題を引き出すための「履歴書」の話題。これはいいね。苦手ばかり浮かんでくるんだよね。しかし注目されるのは得意分野の書き方なのですが・・・。
 由希子ちゃんがピアニストになれなかったような体験は、ほとんどの人が体験していることだよね。日本的な美学なのかもしれない。謙譲の美徳というやつです。
 得意分野を伸ばしていく教育方法は本当にのぞまれますね。今の教育法では、欠点の目立たない同じような人材ばかり出来そうです。光り輝く才能をもった豊かな心の人間を育てていかなければなりません。
 お互いにお互いの能力を認め合い助け合うような社会が来るといいですね。
          

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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