低学年から学力の基礎を作る
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   逆境を人生のプラスにする   こめ

 生きることは、学ぶことであり、何かを創造していくことである。知識を集めることは、案外楽しいことだし、読書も苦にならない。想像とは、根だけで個体を増やしていくとしだいに根だけが成長して枯死してしまうが、妨害にあうと胞子を作って発達を続けようとする松茸(マッシュルーム)のようなものだとポアンカレは言っている。いつまでも知識を蓄積だけを続けていれば、想像をすることなく年老いて生涯の幕を閉じなければならないのだ。世の中で成功した人は、大抵、逆境を自分の人生にプラスに取り込んでいるように見えることから、想像にもこの逆境が深く関係しているといわなければならない。僕は、知識を蓄積してばかりではなく、想像をできるように、逆境を自分の人生のプラスに変えるように生きていきたい。そのためにはどうすればよいか。
 その方法としては第一に、失敗を恐れないことだ。簡単なことには、失敗が少なく、難しいことには、失敗が多い。そのため、人間は簡単なことにすぐに向いてしまう。だが、このようなことでは、人間は成長しない。僕は、学校の定期テストの問題は楽なものが多く、450点は点数を取れたが、実力テストのような問題をやってみると400点くらいしか取れなかった(笑)という体験実例がある。難しい問題も解かなければ成長しないのだ。
 その方法としては第二に、敗者復活戦ができるような柔軟な社会の仕組みを作ることだ。某テレビ番組では、コンテストの時、2回戦で負けた選手を敗者復活戦で1人だけ勝たせて準決勝へ進めるらしい。また、入試である2次試験も、入試に落ちてしまった人、つまり敗者を復活させるためにあるものであると言ってよい。このような社会も、時には必要とする。
 確かに、失敗するよりは成功した方がいい。しかし、それでは自分の人生のプラスに変えにくいし、成長もしない。「脱皮できない蛇は滅びる」という名言があるように、成長できなければそれは自らを滅ぼすことになってしまう。そのため、僕は、失敗も大切にし、それを人生のプラスに変えて生きていきたいと思う。

   講評   yuu

 主題とぴったり合う前向きな意見でまとめてくれました。もちろん体験実例からもその意志の強さが感じられます。このような論文は読み手にとても好印象を与えることでしょう。誤解がないように書き加えますと、読み手が望む形で小さくまとめてしまうことを言っているのではなく、崇明くんの人間性を表現できているところに共感を覚える、そして読み手はその主題に共鳴する、という意味です。テストの高得点に満足することだけでなく、自分の不得手とするところに挑む姿勢が若者らしい爽やかな印象を与えてくれるのです。
 敗者復活戦という表現そのものには色々なとらえ方もあることでしょう。崇明くんもこの表現にいくらかの違和感を覚えたかもしれないね。でも、社会が敗者を受け付けないかたくなな姿勢である限り、誰もが平等に夢や理想を掲げることができなくなってしまいます。そんな結果にならぬように……という意味で敗者復活戦と言いました。
 人生にはいくつかのスタートラインがあります。入学や卒業を機にスタートをきる者もあれば、良い結果を出すことで望んだスタートラインに立てる者もいます。そして、何かの失敗や挫折からスタートする者もいます。形はどうであれ、自分の強い意志が最後には試されるものなのです。そしてもう一つ大事なことは、そのスタートは一度きりではないということなのです。何度もスタートラインに立ち、新たなゴールに向かって走ることが大事ね。

(三段落)「このような社会も、時には必要とする。」 → 「このような○○も、社会においては時には必要なのだ。」
文体そのものは崇明くんらしくアレンジしてみてください。もちろん語尾なども納得のいく形に置きかえてみてもいいね。問題は○○だね。「構造」・「仕組み」・「体制」・「工夫」・「配慮」などが思いつきました。直してみましょう!

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