国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   便利な暮らし   しっぽ

 火は、昔の原始的なものからどんどん進化し、今では小さな火、とてつもない力を持つ火などもある。前は貴重だった火も、今では簡単に起こせてしまう。私たち人類の歴史は、火を手なずけ、制御可能なものにするという挑戦の歴史であったといえる。しかし、今私たちはとても大きな力を持つ火に似たものを自由に使い、それにに囲まれて生活している。もしそれが暴走したら、今まで便利だった生活が一変、自分たちでは手のつけられないような大惨事になる可能性もあるのだ。私は自分の力を頼りに生活できるような生き方をしたいと思う。
 その第一の方法として、便利なものばかりに頼らないということがある。今私の生活はとても便利だ。特にこれといって困ることもない。私の部屋は家の設計上どの部屋よりも一番暑いのだが、それでも快適に勉強できるようにしている。例えば、普段は電気代の問題で全くつけないが、冷房もあるし、天窓もあるし、扇風機もある。学校にも最近どの教室にも冷房がとりつけられ、どんなに暑い日もとても涼しく過ごせるようになった。いつもどこにいても涼しいのだが、どうしても堪えられないのは太陽が照りつける屋外だ。アスファルトが熱くなり、靴底を通して熱さが足を伝わってくる。ほこりっぽいにおいがし、指を動かすだけで汗が噴きでる(笑)。外はこんなに暑いのかと思うと自分が屋内で涼しいと感じていたことは全て嘘だったのでは、と思ってしまうほどである。もっと例がたくさんあるが、もう私たちの生活は、便利な機械や電気無しでは成り立たないと言っても過言ではないほど、便利なものに依存してしまっているのだ。大変だと思うが、少しでもこういった生活から抜け出すような努力をしていかなければならないと思う。(体験)
 また、第二の方法として、自分たちの力で生活しようという意欲を持たせる教育をすることである。多くの授業では、昔の人がしてきた自給自足の生活の大変さを教えることはあっても、それをすることによって生まれるメリットについてはあまり教えない。教えたところで出来るはずがないと諦めてしまっているのか、それともこんな生活は時代遅れだと思っているのかわからないが、少しでも「こういう生活をしてみたい」と思えるような教育をするということを考えてみる必要がある。
 確かに、私たちの生活は便利な機械や道具にどれだけ助けられているかわからない。いきなりそれを生活から無くすということは不可能に等しい。自給自足が当たり前だった時代があったように、便利なものに囲まれて暮らすというのが今の私たちの生活のスタイルになっているからだ。しかし、生活の仕方が変わっても変わらなかったものがある。それは昔の人が今の人へ代々伝えてきた文化だ。今のように、どんなに外が暑くても屋内で涼しく過ごし、季節を感じなくなったり、冷房をきかせた部屋の空気がそとに漏れないように窓を閉めきり、風鈴を窓辺に飾らなくなったり、そういった小さなことが、長年の文化を途絶えさせる原因のひとつになっているということを忘れないで欲しいと思う。昔の人がよく言った「風流」という言葉はどこにいったのだろうか。生活の様式が変わっても、私たちの文化を誇りに思う気持ちを忘れないようにしようと思う。

   講評   jun

 「自分の力を頼りに生活できるような生き方をしたい」とは立派な意見。その方法としては、もちろん便利なものばかりに頼らないということですね。便利な機械に囲まれた生活があたりまえになってしまっている今、もし停電したら困ることがたくさんありそうです。そのようなことを意識してみる必要もありますね。二つ目は、社会的な観点からいい方法が挙げられましたね。学校でもさまざまな体験学習が為されているようですが、さらに進んで自分たちの力で生活することの喜びまで教えることができるといいですね。
 結びは、反対意見への理解を示しながらたっぷり書くことができたね。季節感を味わう気持ちを持つこと、自分たちの文化を誇りに思う気持ちを持つこと、どちらも大切なことです。ただ、書き出しの意見は、「自分の力を頼りに生活する」ということなので、この点に戻ってまとめることができるとよかったですよ。

     

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