国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   何ごとぞ花見る人の長刀   モナナー

桜の花は、日本民族のシンボルとして、大共同体意識の中核に置かれていたが、現在の花見はついにそこまで至っていない。花見とならんで月見と雪見————この三つが日本人の自然鑑賞の基本になっている、どれもすぐ散ってしまったりするのである。そのいずれもがうつろいやすいものという共通点がある。その自然の有為転変を眺めては、人の生命のはかなさだけでなく、社会もつねに移り変わってゆくだという気持が日本人の心のどこかに絶えず潜んでいるのである。だいたい日本人は「見る」ということに重要な意味を与える。さらに言えば日本の社交の基本は「見る」ことで成立する。若い男女の恋人同士が愛の告白をする時に西洋人のように「私はあなたを愛しています」などとそんな事はいわない「いいお月さんですね」そして、二人でじっと空を見上げるだけで、意思は十分に通じるのだ。日本人なら、黙って何かを眺める事でも、会話は進行しうるのだ。
 まず、最初にこれを読んで思ったのが「日本人なら、黙って何かを眺める事でも、会話は進行しうるのだ」という所でこれはなにも日本に限った事ではないのかと思うのである。だって同じ人間なのであるのだから日本人に限らずともそう思う人はいるのではないのかと思うのである。しかし「黙って何かを眺める事でも、会話は進行しうるのだ」ということは言葉で言うのはとても簡単だがこれは実際とても難しい事だと思うのである。それはよほど信頼の置け、そして相手を信頼することが出来ていれば可能なことだと思うのである。自分も相手を完全に信頼できる人間になりものである。

   講評   sumomo

最近は火星の大接近や中秋の名月で夜空を見上げる機会がなにかと多いのですが、そのたびに「あぁ、あの人もこの月をみているんだなぁ」と思った頃をおもいだします。そんな経験はありませんか?しかし、こんな気持ちはたしかに日本人に限ったことではないのかもしれませんね。ただ、日本では四季のうつりかわりを楽しむ行事がいろいろとあるから、そんなふうに感じてしまうのかもしれません。しかし、言葉がなくても何かを一緒に眺めるだけで会話がはこべるように人を完全に信頼できる人間になりたいという結論はあまりに性急すぎるのではないでしょうか?要約の最後に自分としての是非を明確にし、その後それに関する理由をそれぞれちがう角度から複数挙げる。そして、結論へ導くという道筋をたどってこそ、人に納得してもらえる文章になると思います。がんばりましょう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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