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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   噴水は飲めない水で(感)   うのた

 噴水は汚い水を循環し噴き上げている。だから人間にとって何の役にも立たない。しかし役に立つものだけに追われるような先進国の私たちには、文化的衝撃を受けるはずである。噴水はその為のものだ。そして水不足だからといって噴水を止めるべきだと考えるのは噴水の立脚点を知らないからだ。水不足をさかなでするからこそ噴水は噴水なのである。(要約)
 「噴水」の効果について検討してみた。役に立たないといってみればそれまでだが、噴水による文化的衝撃こそが生活上役に立っているのではないだろうか。私も公園の噴水を良く見たものだが、そのずっと噴きあがって止まないのに視線をしばらくそこに向けたままだった(体験)。やはり噴水のような一見何の役にも立たないものでも、必要なものに追われる自分の、固定されていた心を開放させてくれるものだ。
 私も役に立たない物を考えてみた。「芸術品」などどうだろうか。生活で実用的に使えることはまず無いだろう。だがそれだって考えようには役に立たない事も無いと思う。やはり見るとその芸術には独自の世界がある。それを自分の今から見ると、やはり文化的衝撃を受けるはずなのである。芸術品も噴水と同様だ。
 人間は役に立つことだけしてればそれでいいのだろうか。そんなことはない。人間には多少のお洒落やご馳走や遊びがあっていいのである(一般の主題)。「蛇足」というあまりいい意味ではない言葉があるが、この「蛇足」があってもいいのではないだろうか(ことわざの引用)。少なくとも私はそれらなしには生きていくのは無理である。

   講評   sugi

 今回も、長文のテーマをしっかり自分のものにして、自分なりの考えを作品にまとめることができました。
「役に立たないものも必要」というだけでなく、「一見役に立たなさそうに見えて、実は人間の精神面に貢献している」という流れは、なかなかうまい! 「必要なものに追われる自分の、固定されていた心を開放させてくれるものだ。」の部分は、特にすばらしいね。
 考え始めると、「一見役に立たないもの」は身の周りに山ほどあります。第三段落に書いてくれた「芸術品」などは、その最たるものだね。しかし、人間が人間らしく生きるためには、そのような精神活動が不可欠。この段落にも、芸術に感動したことや、好きな芸術家の話など、具体的な例を挙げておくと、さらに説得力が増すと思います。
 最後の段落の、「蛇足」の使い方、おもしろいね。うまい結びになりました。

「考えようには役に立たない事も無い」 → 「考えようでは」「考えようによっては」

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