国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日3224 今日4128 合計59688
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   日本人の文化的カプセル   かふ

 人間というものは、それぞれの文化的カプセルに包まれて生活するのが一番快適に感じ、なじみの世界から離れることを嫌うものだが、とりわけ日本人はそのカプセルの外皮膜が強いように思われる。家庭訪問という例をひとつ挙げてみる
と日本人がアメリカの家庭に招かれたらおそらく尻込みするであろうが、社交的なアメリカ人が日本の家庭に招かれたらきっと好奇心に目を輝かせる、などという事だ。  《要約》
 この文章に書かれているような出来事は、普段の私生活の中でもあちらこちらに見受けられる。例えば学校での友人関係。同じ趣味を持った友達や似たような人間性の友達と小さなグループを作って、過ごしていることが多々ある。その輪の中にいれば自然に安心できるし、そうでなければ孤独の念にかられてしまう。しかしその小さなグループが一回できてしまうと自分たちの外皮膜も破れないし、また相手の外皮膜もなかなか破ることができない。こうなるといつまで経っても他の世界を見ないままに終わってしまい、長い目で見てみると価値観に厚みがでない大人になってしまう気がする。そうならない為にも様々な世界を覗いて見るのは大切なことだと思う。実際、今まで話した事もないような子と会話をしてみると、意外に意気投合したり、仲良くなったりすることも結構ある。新しい出会いは新しい自分作りの第一歩として、少し勇気を出してみるのも良いのではないだろうか。(体験)
 しかし最近、外国の文化が大いに入ってくるようになり、日本人も少しずつ文化的カプセルを破ろうとする傾向にあるのではないだろうか。周囲に外交的なアメリカ人がいれば少なからずその影響は出てくるようで、その例として私の学校のネイティブスピーカーとの交流を紹介したいと思う。今現在オーラルコミュニケーションの授業が週に一時間あるのだが、その一時間は皆、他の時間には見られないような活発ぶりを発揮する。この時間は教師は一生懸命日本の文化に溶け込もうとし、生徒はたどたどしい英語しか使えないものの、必死に外国の文化を理解しようとしている。まさに互いがカプセルを破り、手を取り合おうとしている時間である。中学・高校などの学生時にこのような外国との文化を理解する経験をしておくと、文章中のような現象は起きにくいのではないだろうかと思う。
 『井の中の蛙、大海を知らず』といったことわざがあるように、小さな世界に閉じこもっていると、本当は自分の目の前に広がっているはずの広い世界を見ずに終わってしまう恐れがあるだろう。自分の世界を持つことは大切なことなので文化的カプセルの存在を否定するわけではないのだが、自分の身の周りに厚い外皮膜がなくとも、その時々その環境にあった皮膜がすぐにできると信じ、新たな一歩を踏み出してみるべきである。

   講評   jun


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)