国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   あいさつはガードマン   フレディ

 人間のあいさつは、どのような時におこるものだろうか。
 出会いがある程度の離別の後で起こった場合には、動物でも人間でも、一般にあいさつ行動が見られる。人間の場合、出会いのあいさつ行為は、相手が以後仲よく共に行動してゆける仲間かどうかの、身元確認にもつながっている。
 私は、この文章を読んで、
(あいさつって、勝手に口を突いて出てくるようだけれど、本当はとても大切なんだなあ。)
と思った。なぜなら、あいさつというものは、毎日のガードマンのようだと考えたからだ。
 例えば、毎朝必ず言う「おはよう」というあいさつ。これを言わずに無言のままで家族とすれちがってしまったら、
(この人は本当のお母さんかな?)
とか、
(お父さんは今日も元気かな?)
といった、本当はあいさつによって確認しているはずのことが、全くわからなくなるからである。ばかげたことのようだが、毎朝必ず「あいさつガードマン」がこの仕事をやってくれるのだから、そう思ってもしかたがないだろう。
 たまに、前の晩にお母さんとけんかをして、ブーブーとしたまま、朝も起きてきてしまうことがある。そのような場合には、
「フレディー、おはよう…。」
と、お母さんがしゃべりかけてきても、
「…。」
と、無言のまま学校に行ってしまうのだが、その時には、どうも不安になる。その不安こそ、あいさつガードマンが仕事をなまけ、いつも確認できていることがわからなくなり、気持ちが落ち着かない時なのだと思う。
 私は、ペンちゃんという異様に大きなパピヨン犬を飼っているが、ペンちゃんのあいさつを見ていてもなかなかおもしろい。朝、私達が起きてくると、しっぽをふりふりでてくる。学校に行く時は、「いってらっしゃい」のかわりに、つぶらな瞳をこちらにむけて、すこしさびしそうに私を見送る。学校から帰ってくると、またしっぽをふりふりやってくるし、見知らぬ友達がやってくれば、狂ったようにほえまくる。これは、ペンちゃんの出す試験のようなもので、この時に相手がおどろいてしまうと、脱落である。ペンちゃんは、自分をこわがらず、全部を受け止めてくれる人しか受け入れない。
 おもしろいのが、犬どうしのあいさつである。オスメス関係なく、おたがいのお尻をにおぎあう。人間ならば犯罪行為だが、犬にとっては、このあいさつをしないのが犯罪行為である。飼い主があいさつをさせてくれないときも、根性でこのあいさつを終わらせる。
 人間も、犬も猫も、象もキリンにも、あいさつはある。ゴキブリやゲジゲジにも、あいさつはあるかもしれない。あいさつというものは、おたがいの地位や存在を確認してくれる、大切なガードマンなのだ。

   講評   huzi

  
 最高におもしろい! 長文を上回るユニークな意見を書けています。 電話でお話しているときから、「これは、いいものが書けそうだ」という予感があったけれど。
 人間がするあいさつは、安心して暮らすためのガードマンだと考えたんだね。 なるほど、短いあいさつの言葉一つで、「この人の心の中はどうなっているか」ある程度理解できて、危険(笑)を避けることができるし、相手の心をなだめることもできる。 時には、「怒っているから近寄らないで」という警告を示すこともできるね(朝、お母さんにあいさつしなかったフレディちゃんのこと)。 また、あいさつガードマンが仕事をしない日は、忘れ物をしてきたような中途半端で不安な気持ちになりますね。 あいさつは、人間同士の生活を守っているんだなぁ。
 人間だけではない。 おなじみ、ペンちゃんにとっても、あいさつ行動は大切なのですね。 なぜなら、人間や他の犬との位置関係を決定するから。 「我輩にはふさわしくない」と、判断したら脱落させてしまうこともあるとは、なかなか厳しいようですね。
 しっぽを振る動作は、「モビング」という行動です。動物は、不安になったり興奮したりすると、相手を威嚇(いかく)するために激しくしっぽを振るのです。 犬にかぎらず、シマリス(先生のうちのペットね)も、モビングをするよ。 そのときの表情は、まさに真剣そのもの! ブンッブンッブンッブンッッと、ちぎれそうです。 
 おしりをかぎあうあいさつはともかく、ゴキブリやゲジゲジのあいさつ……!? 仲良くしてくれなくてもいいので、とりあえず先生は遠慮しておくわ。
 構成を無理なく満たして、字数もたっぷり。 ところで、【要約】【体験】【わかった】などのキーワードが抜けているんだけれど。 これらのキーワードを使って送信したら、コンピュータが自動的に採点して、「よくできました」がつきます。おもしろいから、今度、試してみてね。

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