低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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衰弱したアイディンティティの フォルテ
じぶんがだれかということがよくわからなくなるとき、じぶんのなかにほんとうにじぶんだけのもの、独自のものがあるのかどうか確信がもてなくなるとき、ぼくらはじぶんになじみのないもの、異質なもの、それにちょっとでも接触することをすごく怖がる。要するにじぶんの存在が他者にとってわずかでも意味があること、そのことを感じられるかぎり、ひとはじぶんを見失わないでいられる。つまり他者という鏡がいないと、ぼくらはじぶん自身にすらなれないということだ。
僕は自分ではない物を消していって自分というものにきずくよりも、あの人は僕を少し頼りにしているなだから僕は必要だなと思うほうが良いと思った。その理由の一つ目は僕は、アメリカ人ではない、子供ではない、病気ではないと僕ではないものを削っていって後ろ向きな事よりも、僕はあの人に頼りにされている、僕はあの人に信頼されていると思って前向きな姿勢のほうがずっといいし、僕はあの人に信頼されているから、もっと信頼されるような人になろうと思うほうがよっぽどいいと思う。
でも、あまりあの人にもこの人にもあっちの人にも信頼されていると思い込みすぎて、逆に迷惑だな—と思われてしまうことがある。だからあまり思い込みすぎてもダメだと思った。だが前向きなのは良いと思った。
講評 nanako
今週もまたむずかしい長文でしたが、7日も自習をしてこの難文に取り組んでくれました。何度も繰り返し読んだかいがあって、大事なポイントがしっかりおさえられているね。読む力がずいぶんとついてきたなあと感心しました。
人は否定的な形で自分を確立するよりも、周りの人との関係の中で自分を確立するほうが良いという意見がしっかり出せたね。
「あの人は僕を頼りにしているなあ。だからもっと信頼される人になろう」と思えると、人は成長することができるね。そういう前向きな姿勢がいい、というところはとても良い意見です。ただ一つおしかったのは、ここにフォルテ君らしい体験例がなかったこと。自分の体験例を入れることで作文の説得力がグーンとアップします。四人兄弟の一番上でもあるフォルテ君は、「頼られる」という体験例は山ほどありそうだよ。きっとふだんは、「ぼくばっかり」と思うこともあるだろうけれど、誰かに頼られている自分があれば、自分を見失うことはないと言えそうだね。
自分ではない物→自分ではないもの
きずく→気づく
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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