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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   心癒すもの   れもん

 噴水は、飲めない水であり、浴びることの出来ない水であり、しかも、その水はただそこを循環しているだけであるから、何ものをも潤さない何の役にも立たないものなのだ。日本人はまだ大丈夫である。噴水は、依然として「役に立たないもの」であり続けており、周辺に群がる人々も、依然として「どうしていいかわからない」まま、困惑している。噴水に、電気仕掛けの細工をしたり、照明で色をつけたりするのもよくない。見ているものを楽しませようとする工夫であろうが、あれも、噴水の真に噴水たるものを見えにくくさせる。噴水は、ただ水を噴き上げていればいいのである。(要約)
 私の学校の近くにも噴水がある。それは照明で色もついていいない普通の噴水だ。その公園にはクラブでマラソンをするとき、よく休憩所として行く。ただ水が噴き上げられているだけだが、マラソンをして体が熱くなって疲れているときに見ると涼しげに見えて気持ちが良くなる。
 私が行くデバートや東京ドームには、照明のついたとても高く水があがるようになっている噴水がある。それは、だんだん見ているうちにあきてくる。たしかに、その噴水を見ていると「すごい。」と思ったり「きれいだな。」と思ったりすることはよくある。でも、照明もなにもついていない噴水のように、単純に水が上がっているその様子を見ているだけで心が癒されるという効果はない。(体験)
 照明のついているような噴水のような「すごい。」と思ったりすることは本当の噴水の役割ではないような気がする。本当の噴水の役割というのは単純に水を噴き上げているだけで、人を癒すようなことだと思う。人を「すごい。」と思わせたりすることはたしかにとてもむずかしいことだ。でも、単純に動いているだけで人を癒してくれるまるで魔法のようなことをできるものは噴水のほかにはあまり無いような気がする。
 噴水のように、そこにあるだけで人を癒すようなものということで、思い付くのが空だ。私は空が大好きで、よく見ることがある。空はただ青く、雲がうかんでいるだけだが、ずっと見ていても全くあきない。もし、空の色が順番に七色に変わっていくような機械ができて、空に色が七色にできたとしても(笑)、今のような青い色の空の方が良いと思う。空は青いだけで白や紫には変わらないけれど、それが良いところであると思う。
 人間にとって噴水とはずっと変わらない癒しをくれるものだと思う。(一般化)私が生まれる前からずっと変わらずに水を噴き上げ続けている噴水はこれからもずっと無くならずにあり続けて、人の心を癒し続けていてほしいと思う。

   講評   nara

ライトアップされたり、プログラムで水の吹き上げ方に趣向をこらされた噴水は、何だかわざとらしさがあるのかもしれないね。「どうぞ見てください! すごいでしょ!」という押しつけがましい感じがするというのかな。人を癒すというよりも、自分が中心になっている、という感じだね。
 「役に立たない」これを言い方を換えると「実用的でない」になるね。役に立たないものがそこにある、ということは、実用的でないものの存在が許されている、と言い換えられる。では、「実用的なものしか存在を許されない」という状況を考えてごらん。何だか、すごく窮屈でカサカサした雰囲気が思い浮かばないかな。
 人の心を癒すものは、実用的ではないものなのかもしれないね。例えば、音楽や絵はどうだろう。それがないと生きてはいけないというわけではないから、実用ではない。しかし、それがあることで心癒される。つまり、よりよく生きることに必要なのだね。「噴水」だけでなく、大きく広げて考えてごらん。

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