国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   果物と動物   ハッピー

 カキは千年にもわたって日本人とともにあった。この果物は中国から来て、日本で発達したものだ。大正期までは、カキは日本の果物の王座に君臨していたのだが、新興のリンゴやみかんに奪われ、今では生産量はナシにも後れを取っている。ところで、カキには甘ガキと渋ガキがある。渋ガキは成熟しても渋い原因の可溶性タンニンが残ってしまい、収穫後に人為的な渋抜きが必要になりるのだ。渋は無用な時期に果実が動物に食われるのを防ぐ、「適応」的な意味を持っていると思う。(要約)
 「うえーー。カキだあ……。」
私は、カキが大嫌いだ。初めてこの果物を食べたのはずいぶん前。
「食わず嫌いはいけないっ!!」
と、親に言われ、食べることになり、しぶしぶ口の中に一切れ入れた。
「……どうやら私にはあわないみたいだ……。」
それ以来、オレンジという深い色なのは良いと思う——が、においがキンキン、触感がどろどろ、味は甘っくるしいというイメージがどうしても離れない。だから、毎年毎年秋がくると、
「はあ。もうこの季節かァ。」
気分はブルーになるのだ。そんな、私を横目にカキの好きなお父さん、お母さんは
「おいしいわね〜。」
や、
「おっ。これ甘いなあ。」
などと、言いながら、もくもくと食べている。また、おじいちゃん、おばあちゃんの家にも大きい大きいカキの木があって、秋になるとまるまる太った実がいくつもいくつもなるのだ。
「私も大きくなったら、カキ好きになるのかな……。」
と、ふと思った。
 カキとは逆に洋ナシは大大大好きだ。あの微妙なとろっとした舌触りとなんとも言えないふわっとした甘さ……。言うことなしだ。洋ナシはおじいちゃん、おばあちゃんが季節になると送ってくれる。それを、おかあさんが丁寧に包丁で見事な皮むきを披露してくれ、それをみるみるうちに私と弟とお父さんが食べていく——そんな順だ。(もちろんお母さんも皮むきが終わると、洋ナシの皿に手がのびてくる。)しかし、洋ナシだって数に限りがある。だから、
「あーおねえちゃん、最後の一個食べた!!」
「ふん、ぼーっとしてるのがいけないんでしょ。ことわざで『先んずればすなわち人を制す』というじゃない。」
まるで洋ナシをめぐっての戦いのようだ。それに、洋ナシにも熟しているのと、まだ熟していないのと二種類ある。そのため、運良く熟しているのが当たると、そりゃ手と口がとまらないのだが、運悪く熟していないナシに当たると、逆に残ってしまったりする。私たちはプロじゃないので、選ぶのはまた大変なのだ。塾しているか、それとも熟していないか……これはとても難しいことなのだ。
 私は、自然というのは、自然の力で成り立っているのに、そこに人間が入っていくのはよくないと思う。渋ガキの渋さを人が抜いてしまうように。だからといって、自然の力を借りずには、人間は生きていけなくなってしまう。きっと、人間だけが独走するのではなく、自然と人間ゆずりあって生活するのが一番良いのではないだろうか。

   講評   jun


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