低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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科学 にわとり
私に、漫画「ドラえもん」の面白さを紹介してくれたのは、一九七三年生まれの長女だった。現代の日常生活は科学文明を過信するあまり、科学に対する基本的な姿勢を忘れ去ってしまっている。高度に発達した現代科学を人類に役立てるために、自己を犠牲にしてまで平和に奉仕した「鉄腕アトム」。高度な科学技術をつくりだした人間が、それをどう扱うべきかをテーマにした「鉄人28号」。卓越した批評精神の漫画家の死とともに、藤子氏が「ドラえもん」に託した現代へのメッセージを、子供たちと一緒に、いま一度しっかりと読み返して欲しい。科学文明を過信しないことが大切だ。
理由1は、科学文明に過信しない方が人間らしく生きることができるからだ。人間自然が一番!今年の夏は、冷夏といわれたが残暑厳しく暑かった。だから家でクーラーがんがんだった、と言っている人がほとんど(もしかしたら全員!?)。まるで催眠術にかかっているように。みんながクーラーがんがんだったら、環境問題が……。窓を開ければ風が入ってくる。それでいいではないか。人間、暑い夏は、汗をかいて暮らすのがよい。
理由2は、科学を過信すると重大なしっぺ返しが来るかもしれないからだ。データによれば、18、世界の二酸化炭素排出量の割合(環境庁1994年)は、1位アメリカ22.4%である。科学のプラス面の背後に、環境問題などへの大きなマイナスが隠れている。科学ばかり頼っていると、人間らしい生活がいつか出来ないのではないかと私は思う。環境問題が更に悪化……。取り返しのつかないことになる目に、科学ばかりに頼らないように努力しなければいけない。
確かに、科学は人間の生活を快適にした。しかし「理想に到達するための手段はまた理想への到達を阻む障害でもある」という名言があるように、科学によって完璧な世界をつくることが目的だと思うのだが、今の科学を超えるものを見つけなければいけない。時間がかかると思うので、完璧というのはまだまだ先のことになると思う。
講評 jun
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