国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   見た目とその背後にある原理や原則   こめ

 ある物事に興味を持ち、それを研究しようとするとき、まず誰もが形態や振る舞いなどの現象的側面で考える。次いで、もう少し詳しくそれぞれの存在する条件でその特徴を記述することを試みる。しかし、もしそれぞれの科学が、そのような範囲の中にのみとどまっているのならば、しょせんは記載的な博物学にすぎなくなってしまう。より深く自然を理解しようとする意欲を持っている人々にすれば、博物学だけではいかにも物足りないことであろう。したがって、次に必要なことは、ある事物や現象の形態や振る舞いの奥にひそむ原理を追求することであろう。僕は、確かに、興味を持ったことを最初に研究するときには、現象的側面で判断していたが、研究が進むにつれて長文のようになっていくように思う。研究以外のことも、ものごとの表面的な現象にとらわれずに、その背後にある原理や原則を考えるようにして生きていきたい。そのためには、どうすればよいか。
 第一の方法としては、見た目でものを判断しないことである。なぜならば、見た目と実際の性格は違う場合があるからである。例えば、鷹や鷲などの猛禽類は、見た目は強そうで堂々としているが、実際に生態を調べてみると実は警戒心が強く、カラスなどに脅かされることさえある。また、人間社会内でも、見た目は怖そうな人でも実は優しい人だったり、逆に優しそうに見えても実は怖い人だったということがよくある。僕のクラスの担任も、初めはとても厳しそうに見えたが、実際はそうではなかった。見た目で判断するのは、誤解のもとなのである。
 第二の方法としては、テレビやラジオなどのメディアばかりに頼るのではなく、自分で現場に行ったり話を聞いたりして、背後にある原理や原則について調べることである。テレビやラジオは、普通、放送時間の関係で特に重要なことしか放送していない。それに、画面で見た限りではわからないこともかなりある。例えば、某自然番組では、ある動物の数ヶ月〜1年にわたっての生態を放送しているが、これを見た限りでは、スタッフの苦労があまりわからない。確かにスタッフの苦労している場面がいくつか放送されているが、よく調べてみると実際はもっと苦労しているに違いないと思う。番組内では簡単に見つけたように見えるものでも、本当は数十人がかりでやっと見つけたものだというものもあるのである。また、スタッフは慣れているのであのようなことができるが、実際は危険な動植物もある。テレビやラジオばかりに頼っているのは、見た目で判断することと同じなのである。
 確かに、背後にある原理や原則について考えることは難しいことである。しかし、「上天気の日に嵐のことなど考えてもみないのは、人間共通の弱さである。」という名言のように、見た目だけで満足して、背後にある原理や原則について考えないのは弱気なことである。僕は、ものごとの表面的な現象にとらわれずに、その背後にある原理や原則を考えるようにして生きていきたい。

   講評   yuu



書き出しの結びが印象強く表現できていますね。
テレビのニュースでも耳にしますが、トピックスという言葉を知っているかな。事件や情報の概要だけをかいつまんで紹介していることが多くあります。忙しすぎる現代人にはとても便利な報道ツールだと思いますね。



時間に追われるような朝にドキュメンタリータッチのニュース番組をじっくり腰を据えて見る人はいないはず。朝のニュース番組では1時間単位くらいで、同じ内容の情報を繰り返し流していることも多くあります。(5時からニュースを見る人、6時からの人、7時からの人・・・・・・というようにね。)もしこの3時間を続けてテレビの前にいれば「あれ? さっきもあった内容だな(映像だな)」と感じた経験もあるかもしれませんね。
しかし長文にもあったように、何故だろう、どうしてだろう、どうなっているのだろう、と不思議を追求する気持ちは科学の発展と同じですね。この探究心がなくなってしまうと原理・原則の発展もストップしてしまうことでしょう。
見た目に惑わされないという例に鷹や鷲が登場したのは面白いアクセントになりましたね。名言引用も自然に文章に溶け込む形で表記できています。

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