国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   真似することの利点   鉄龍

一九六〇年代の日本の工業製品といえば、性能的にも機能的にもお粗末だったが、今や「メイド・イン・ジャパン」と言えば、信頼性の高さの代名詞にさえなっている。鉄砲を例に挙げると、伝わった当時は二挺しかなかったのが、あっと言う間に世界有数の生産国となった。ここまでの急成長を可能にしたのは「もの真似」で、日本人はそれを誇りにしていないようだが、「もの真似上手」と言われることに過度のコンプレックスを持つ必要はない。(要約)日本人がもの真似上手といわれていることは、実はあまり知らなかったのだが、それはそれでいいと思う。僕は、人の真似や模倣をしていきながら、自分たちの生活に、生かせるような生き方をしたい。
真似を生活に生かす方法としては第一に、まずは何でもいいからまねてみることである。例えば、学校で先生から何か教えてもらっているとき、生徒は一生懸命、先生の真似をしているといっても悪いことではない。テストの成績の上下というのは、先生からいかにうまく技を盗めたか、ということではないだろうか。僕も、小学生の時に授業でやっていた習字で、手本がないのとあるのとでは、全然書いている字が違ったように思えた。(体験)
真似を生活に生かす方法としては第二に、常に教えられる方の立場になってみることである。つまり、軽い気持ちで、いずれは飽きてしまうような真似などはせずに、真似をするなら一生懸命にしよう、ということである。明治維新されたあと、日本は新政府により、東京を中心に、急速に欧米の文化が流れ込んでいった。その文化の良さにいち早く気付いていたのが福沢諭吉で、維新前に外国へ行き、あとにその文化の一つが「学問のすすめ」という、有名な本で著されたのである。(伝記)そして、日本は二十世紀前後に、中国、ロシアを負かすほどの大国に成長した。わずか三、四十年ほどでこんなに成長することは、やはり一生懸命真似することがどれだけすばらしいのか、というのが分かると思う。
確かに真似ばかりに依存しているのは悪いというのはあるが、しかし人は誰でも真似して生きていくことも事実である。赤ちゃんだって、一生懸命母国語などを覚えるために、必死に親などの言葉を聞いて、真似しようとしているのだ。「名医ということばがあるかぎり、医学は科学ではない。」という名言の通り、名医が名医でなくなるのは、真似する人が増えて、その人達が上達し、そしてまた研究する必要が出てきたときである。真似をすることは決して恥ずかしいことじゃないんだと、自分に言い聞かせながら、一生懸命真似していきたいと思う。

   講評   kiri


 鉄龍さん、こんにちは。鉄龍さんにしては、作文の提出が遅いなと心配していました。(笑)
「真似」という言葉にはあまりいいイメージがないのですが、「人の真似や模倣をしていきながら、自分たちの生活に、生かせるような生き方をしたい。」という前向きな生き方を示し、そのための方法を考えることができました。
 真似を生活に生かす第一の方法は、学校での体験実例だね。考えてみると、学校では、先生の真似(ものまねではなく)をすることで、いろいろな技術を身に付けているといえるね。「テストの成績の上下というのは、先生からいかにうまく技を盗めたか、ということ」という意見にはなるほどと思うものがあったよ。
 真似を生活に生かす第二の方法は福沢諭吉の伝記実例を取り上げました「真似をするなら一生懸命に」とは、そのとおりだね。
 最後のまとめもうまくできた。名言もしっかりと、この長文にあわせた解釈ができたね。「真似をすることは決して恥ずかしいことじゃないんだと、自分に言い聞かせながら、一生懸命真似していきたいと思う。」という、「真似すること」をプラスに考えて結んだところも気もちがいいです。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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