創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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私の基準 しっぽ
最近日本ではしきりに「国際化」が叫ばれているが、欧米世界では現実においてすでに「国際化」がなされているので、日本でいうところの「国際化」という言葉は存在しない。世界を支配しているのは、今のところはまだもっぱら欧米の論理であって、日本はそれに自分をある程度合わせない限り、国としての生存を維持できないからにほかなるまい。つまり、「国際化」は必要から、やむを得ず強いられていることであって、決して美しい正義の御旗なのではない。自分たちを特殊だと考えている日本人たちは、欧米人たちを基準と考えているが、実際欧米も特殊であるということに気づかなければならない。私は何かを基準にしてそれに頼るのではなく、自分自身を基準にできるような人間になりたい。
まず、その第一の方法に、自分のことは自分で決める、ということである。私はよく人から変わっていると言われる。例えば、ファッション。学校のほとんどの人たちが限られた数軒の店で服を買っている。私もその中に仲間入りしようかと思ってその店を覗きに行ったが、駄目だった。背中がばっくり空いていたり、紐があっちこっちからはみ出ていてからまりそうだったりして、私にはとてもわざわざお金を出してまで着る勇気がなかった。それに、どれもどこかで見たことがあるような服で、着る楽しみがちっともわかなかった。だから世間の流行から置いていかれてしまうのかもしれない(笑)。けれど、自分に合わないと分かっているものをみんなに合わせる必要はないと思う。小さい頃、親に「みんながアレを持ってるから、私にも買って」と言うと、いつも「みんなってだあれ?名前を言ってみなさい」と言われ、何も言い返せずに結局買ってもらえなかったということが思いだされる。昔はみんなが持っているものは自分も持っていないと疎外されたような気持ちがしたが、今は逆に、自分の特性に自信を持てるようになるほうに興味がある。(体験)
また、第二の方法に、日本の社会全体が独自の基準を持つことだ。日本が中国やロシアを相手に戦っているとき、日本軍の勝利に伴って、国民はとても活気づいた。各地で様々なスローガンが提示され、人々はそれにむけて働き、産業を活発にしていった。回りの国を敵にしていたこの頃、頼りになるのは自分たちだけだと知っていた人々は、自分たちで基準を作りあげ、自分たちが一番納得できる方法で自らを向上させることができたのだ。(伝記)自分で作った基準に自信と希望を持つことが大切である。
確かに、自分よりも地位が上の人、賢い人が作った基準は、成功する確率は高く、保証もある。しかし、誰かが敷いたレールの上を
進むのでは、その人より上を行くことはない。それは安全だが、もし独自の道を作りたい、誰よりも先に進みたい、と思うのならば、失敗することを恐れず、自分だけの基準を作ることが重要である。
講評 jun
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