創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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楽しい人生 しっぽ
人生の中で、生命が一瞬のうちに消えてしまうという経験をすることがある。それは、一瞬にして離れ去り、二度と戻ってくることがない。私は、いつ終わりが訪れるかわからない人生を精一杯生きていきたいと思う。
その第一の方法に、常に死を意識するということだ。私はまだ若いので(笑)、「明日死ぬかもしれない」と死に怯えることはない。しかし、最近、父や母の死についてよく考えるようになった。父は変な咳をするし、母はここが痛い、あそこが痛いと毎日のように言う。そんな時、『もし父や母が死んでしまったら・・・・・・』と考えてしまう。二人は、病気にかかって死ぬかもしれないし、突然死んでしまうかもしれない。どっちにしろ、後で後悔しないように、今自分が父や母にしてあげられることをしてあげられたらいいな、と思う。私もこれから先、長いか短いかわからないが、タイムリミットがあるということを忘れないで、一日一日無駄なく大切に過ごせていくことを目標にしていきたい。(体験)
また、第二の方法に、たくさんの人たちの人生を知ることだ。それを知る手段として、本が挙げられる。少女漫画ばかり読んでいる人は、『恋をしてラブラブになってハッピーエンド☆』という世界ばかりが広がっているだろうし、悲劇ばかりを読んでいる人は、『生涯悲しい運命しか巡ってこなかった人』の人生しか知ることができないだろう。私は登場人物に愛着を持つあまり、その人が不幸になってしまうのが絶対に許せず、幸せの内に終わる本ばかり読んでしまう。しかし、この間タイタニック号に乗っていた人たちの話をたまたま読んだ。父親と母親と姉が船の中に残って亡くなり、たった一人生き残った長男も、大学入学を楽しみにしていた矢先に病気で亡くなってしまったという話だった。(伝記)幸せな話ばかりを読む私にとってそれは衝撃的だった。この世界には色々な人がいて、中には私には想像もつかないような人生を送っている人もいるだろう。たくさんの人たちの多様な生き様を知ることで、そこから多くのことを学び、教訓を受けることができるだろう。
確かに、死を意識すれば悲観的になることもあるだろうし、他人の人生を知れば、自分の将来に不安を持ってしまう。しかし、生きることに焦りを感じたりする必要はない。先を心配するのではなく、今自分が本当にしたいこと、どうしてもやらなければならないことをきちんとこなすことが大切だ。毎日を一生懸命に生きていれば、きっと死ぬ前に人生を振り返ったとき、「いい人生だったなぁ」と思えるだろう。
講評 jun
必ず終わりのある人生。そんな人生を精一杯生きていきたいという意見を示し、そのための方法を考えることができました。死というものを身近に感じることは多くはありませんが、誰にでも必ず訪れる死というものを意識することは、充実した人生を送るために必要なことですね。自分の死よりもまず、ご両親の死について考え、親孝行したいという志帆ちゃんは優しいですね。多くの人の生き方を知ることも人生の幅を広げるためには必要なことですね。
結びも説得力のある意見でまとめることができました。大きな目標を持ちながらも、日々精一杯いきることが後悔しない人生をおくる秘訣かもしれません。
■名言の引用がなかったのが残念。
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