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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   正しい言葉   うのた

言葉の本来の意味からずれているものがある。例えば「結構」は、もともと建物や文章の配置構成を意味するが、立派だという意味に転じ、更には「もう結構です」のように転じた。逆に、「枕木」は近年で言えば、材料が木ではなくコンクリートなので「枕コンクリート」とでも言うべきだという考えが掲載されていた。結局、言葉は各人の言語意識によって動く。言葉の正しさは、その人の経験や教養などによる(要約)。私は「枕コンクリート」などと改名せず「枕木」の方を好むし、「結構」の意味は「もう結構」と使われる意味が良いと思う。すなわち、言葉の正しさは元来の意味とか、理論的な意味に左右されるものではないと思う。
何故そうなのか、理由として第一に考えたのは、現代において正しい意味の内容の伝達をするためには、やはり主流となっている語が一番大切だと思うからだ。例えば、友達にあらかじめ二人の間での常用語では無いものとして「枕コンクリート」を使ったらどうだろうか。自分は、「コンクリートを材料としたものだと」知っているが、友達は「え。何それ」という具合に、理解されないことだろう。きちんと元来のよく知られた「枕木」を使うべきであると思う。一方、「結構」の意味については元来の意味よりも世間が変えた意味の方が重要であると思う。「もう結構です」の中の「結構」の意味を元来の意味の「配置構成」としてしまったら恐らく通用しないことだろう。
理由として第二に、言葉はそもそも意思が伝達できさえすれば良い道具であるからと考えた。言葉の語源を考えるのも、意味を考え練り直して新しく正しい言葉とするのも非常に趣深いことだと思う。特に日本の語学研究をする人にとっては大切なことではないだろうか。しかし、普通の人がそれらを知っていても、結局少し外れた知識でしかないと思う。ただ周囲に「よく知ってるね、凄いよ。」と言われたり、「知識人」と思われるぐらいである。問題はそのような知識が「実用できるか」である。実用面を考えれば本当に必要なのは一般に使われている意味を正しく理解している事だと私は考える。生きたい旅行先1位オーストラリア、2位ハワイなどというデータがあった。これからの現代社会では英語を学習するのが重要であると言えるのだが、その際、その言葉がその外国で現在どのような意味で用いられているのかをキッチリ覚えなければならない。
確かに、言葉の語源を知る事も、現代の意味から言葉を改めて考えるのも、知識を蓄える上では大切であると思う。しかし、「言葉」というものは人と人とのコミュニケーションのためにある、いわゆる道具なのである。するとその言葉が今自分の生きている世間の中でどういう意味で使われているかを理解する事が第一に重要ではないだろうか。それを知らない事には語源も何も無いのである。語源の意味だけ知っていて何になるだろうか。「議会の目的は、議論を殴り合いの代用品にすることである。 」という名言がある。言葉が頻繁に飛び交う中で必要なのは、その場所、時においての言葉の意味をキッチリ把握していることであると思う。

   講評   sugi

 この長文からは、いろいろな意見が考えられるけれど、なるほど、これはうまくまとめたね。
 言葉の正しさというのは、数学や科学のように絶対というものはなく、常に流動的なので、それに合わせて主流となっている言葉を正しく使うべきというのは、論理的な考え方。ほんの少し前までは、「全然」という言葉は「全然……ない」という使い方でなければ誤りだったけれど、今では「全然平気!」「全然大丈夫」のような使い方もある程度市民権を得たように思います。100%誤りだとは言い切れなくなってきました。
 第一、 第二の理由とも、説得力のある説明です。第二の理由では、「言葉の語源を考えることも興味深く大切なことではあるが」と、きちんと反対意見への理解を述べたところが良いです。これがなければ、薄っぺらい主張になりがちだものね。
 データ、名言もきちんと入って、今学期のしめくくりにふさわしい作品になりました。


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