国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   行列も秩序も臨機応変に   海亀航

 行列は、用件を一つずつかたづけるという近代的事務処理の発想に根ざしている。ギリシャの役所や銀行などでは、相談事を持ってくる人を先客に構わず次々と自室に入れ、用件を聞いて、処理しやすいものから答えていくというやり方をとることが多い。客が一人で待っている間は、無力感や退屈やいらだちと戦っていればよいのだが、行列ができた途端に、割り込まれないように礼儀の範囲内で相互監視しなければならない。新聞や雑誌を広げてみても目を周囲に配り、特に前方に一定以上の間隔を空けないように徐々に前に進まなければならないから、落ち着いて読むことができない。待つことは、副次的活動ではありえず、どうしてもその場の「主要関与」にならざるを得ないのだ。僕は、行列や秩序はいいものでも悪いものでもあると考える。順番通りに規則を守って並ぶことは、一人一人の意見を全て平等に聞くことができていい。だが、それぞれの個性は無視されて、重要かどうかは考慮されない場合もある。だから、僕はその場その場で臨機応変に使いこなすことが大事だと思う。
 その第一の理由は、行列は必ず並ばなければならないものではないからだ。飛行機に乗るときには、幼い子供を連れている家族だけは長い行列を並ばないで乗ることができる。緊急の時にはその場にあわせて優先されることもあるからだ。具体的な体験として、その他にも、スーパーやデパートでは身体の不自由な人たちのための駐車場がある。彼らは店がどんなに混んでいても、必ずと言っていいほど、店の近くに駐車することができる。身近なことで言えば僕の学校に毎日のようにある放課後の掃除では、病院に行くなどの特別な場合のみだけ先に帰ることが許される。やはり、臨機応変に使い分けていくことが大切である。
 第二の理由は、秩序を守らなくてもいい場合があるということだ。それは日曜日に学校へ部活の練習をした時のことだが、本当は学校にはどんな時でも制服でいかなければいけない。僕はそのときは部活の服装できてしまっていった。しかし、先生は授業があるわけでもないし、普通の服で来てもよいと大目に見てくれた。学校の規則もその場その場で使い分けることでより便利になると僕は思う。
 確かに秩序や行列を守ることは、人々が平等に生活する上で大事だが、時と場合によっては秩序や行列を乱して優先されたり、便利であったりすることは必要なことだと思う。「できあがった規則をなんとか守ろうとすることよりも、実態にあわせて規則を変えていくことがしんに規則を生かす道である」という名言もあるように、場合にあわせて秩序や行列を破ることも、人間が人間らしく生きるためには大事なことだと思う。

   講評   ima

第四段落の「できあがった規則をなんとか守ろうとすることよりも、実態にあわせて規則を変えていくことがしんに規則を生かす道である」の名言は、この意見文の内容を的確に表した名言ですね。余談ですが、この名言で、憲法を当てはめると、簡単に平和憲法を改正してほしくはないと思いました。
場合にあわせて秩序や行列を破ることも、人間が人間らしく生きるためには大事なことだと思う。 というまとめもすばらしいね。
第二段落、第三段落とも第四段落につなげるための、よい例が書けました。

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