国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   新旧の対立   カノン

世の中には、語源がわからなくなるともとの語の発音や意味に変化を来すことがある。漢語は話し言葉で日常語として使われているうちに、原義とかなり違った意味用法になっていった。語源の通りでは社会状勢の変化のために合わなくなるものがあり今の現実の社会にはあわなくなってしまうことがあるのである。言語意識は各人の経験や教養をもとに成り立っていくと言えるだろう。(要約)近年、社会は目まぐるしい進歩を遂げているが、その進歩に見合った言葉を次々に生み出していくことには賛成できない。
 第一の理由として、新しいものが世の中に出回る中でも伝統を守り抜くことは大切だからである。今の文化は昔の文化が基盤となり成り立っているもので、文化が乱れてしまうと世の中が乱れてしまう可能性があるのである。例えば日本の文化で最も長いとされているのは天皇制だが、この制度がフランス革命の時のように市民によって覆され、今まで築き上げてきた文化が持続せずに途切れてしまうと、世の中は混乱の道をたどるということが挙げられる。昔からの文化は時代が進むにつれて見合わなくなってはいくものの、その時までに受け継がれてきた価値があり知恵が沢山つまっているので、そう簡単には崩れないと言えるだろう。
 第二の理由として、言葉を次々に生み出してもなかなかそれを実用的に使うのは難しいからである。実際、「外来語の定着度調査における理解度」というデータを見てみると、半数以上の人々が知っている外来語はあまりなく、言葉によってはほとんど浸透していないものもあった。私が見た中で一つ気になった言葉があったので注意してみたいと思う。それはノーマライゼーションという言葉で全体の12.2パーセントの人しか知らなかったようだ。ノーマライゼーションとは辞書によると、「福祉の基本理想の1つで障害者や老人が特別な存在と見られることなく,ふつうの人間として扱われること」を意味するのだが、
はっきり言ってこのようなカタカナが老人の方々に浸透するとは思えない。一部の社会人や学生だけが理解していて、あとの人々は何のことを言っているのかわからないというのであれば、それは大きな問題となるだろう。
  確かに一言で言い表せるカタカナは便利で、新しい言葉や外来語が次々に生まれるのは時代の流れなのかもしれない。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」という名言もあるように、うまく使いこなせないのであれば意味を成さないので、時代の流れをそのまま受け入れずに、自分たちの使い慣れた言葉でありのまま表現することが大切だと思う。

   講評   jun

 教室では、かなり悩んでいたようですが、家でしっかり仕上げることができましたね。この字数までよくがんばりました。
 目まぐしく変化する社会に合わせて、新しい言葉を生み出していくことには賛成できないという書き出しの意見をしっかり示し、その理由を二つ挙げることができました。時代が変わっても、伝統を守り抜くことは大切ですね。昔からの文化には、それなりの価値があるため、簡単に崩れないとはもっともな意見です。さらに、新しい言葉を生み出しても、実際に使うのは難しいという理由もそのとおりですね。言葉は、定着するのに時間を要します。ここには、「外来語の定着度調査における理解度」のデータ実例を挙げることもできました。
 結びは、反対意見に対する理解を示し、名言を引用してまとめることができました。たとえ時代にはマッチしていなくても自分の心のうちに持っている言葉を使うことが大切ですね。
                              

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