創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   現実の直視   鉄龍

少年時代、母が飼ってくれたチャボが、何者かに襲われて死んでしまい、その時筆者ははじめて「死」というものに触れたという経験をした。生命に限らず、これまで大切にしてきた者が、一瞬にして離れ去り、二度と戻ってこなくなることが人生では起こるという。筆者の少年時代から何十年かの後、このとき感じたものをはっきり思い出させずに置かない絵を見たのである。(要約)いつも大事にしていたものが、突如なくなってしまうと言うのは、人生においては避けては通れないことだと思う。悲しい出来事はいつ起こるのかわからないものだから、それにうち勝つことができるように、あえて現実を直視した生き方をしていきたい。
現実を直視するための方法としては、第一に過度の理想をしないことである。例えば、友達が何でも教えてくれると思って、自分だけ勉強をしないというのは、自分が自分で何もかもできなくなるということになるかも知れない。そこで、ある程度理想を捨てれば、今までに自分がしてきたことがどれほどちっぽけだったか知ることになり、そこから学べることが出てくるのである。僕がゲームソフトを亡くしたとき、とても悲しくて悔しい思いをした。しかし、よく考えてみると、通帳や多額のお金をなくすことに比べるとちっぽけなことで、そこからものを大事にする心が育っていったのである。(体験)
現実を直視するための方法としては、第二に社会の動きを常に確かめておくことである。テレビなどのマスメディアで、著名人が死んだら、訃報として流さない日はほとんど無い。さらに、常に強盗や殺人など誰かが苦痛を味わったニュースが、視聴者や購読者の元に届けられる。マスメディアは、僕たちにいつ死や苦痛な出来事が起こるのかわからないと言うことを教えているのである。ライト兄弟は新聞で、飛行実験で墜落死したりリリエンタールの死を知って、酷いショックを受けたそうである。ライト兄弟の最初の飛行実験では、死と隣り合わせだったろうが、リリエンタールの死を無駄にはしたくないとずっと思っていたに違いない。(伝記)リリエンタールの死を知らなかったら、彼らの空に対する思いはそれほど強くなくなってしまっただろう。それほどマスメディアの影響力は強いのである。
確かに理想をもってひとりよがりになるのもいいが、しかし身近な情報を得ておかないと、いざというときに何もわからず、世の中に遅れてしまうことだってある。「出口のないトンネルはない」という言葉があるが、目の前の悲劇を見て自ら出口を閉ざしてしまうことよりも、自ら入口を作って掘り進んだ方がよいのである。もしそれができないときは、他人から聞くなり、情報を収集するなりして自分に役立てればよいのである。

   講評   kiri



 こんにちは。一週遅れだったけど、がんばりました。
 要約に続けて、鉄龍さんは「あえて現実を直視した生き方」をしたいということだね。
その第一の方法は「過度の理想をしないこと」これは「理想をもたないこと」としたほうがいいね。または、「理想」を「期待」に置き換えると、後の体験実例が生きてくるかもしれないね。
 「第二の方法」は「社会の動きを常に確かめておくこと」。現実から目をそらさないことだね。ライト兄弟の例をもってきたのは、いいね。こういう伝記をさらっと書けるというところに、鉄龍さんの知識の広さを感じるよ。
 最後の「目の前の悲劇を見て自ら出口を閉ざしてしまうことよりも、自ら入口を作って掘り進んだ方がよい」という意見はすばらしいね。この意見に続けて、「現実を直視する」という言葉を使ってまとめると、よりわかりやすく、うまくまとまったと思うよ。


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