国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   本当の実力   ルフィ

 中三の二学期、学校は戦争状態になる。「おい!○○先生があそこ出るっていってたぞ!」「二次関数のグラフの見方誰か教えてくれ〜!」市場の人も驚きの威勢のいい掛け声が飛び交い、司令官さながら日程とにらめっこし作戦を立てている人もいる。そう、これは某中学校の期末テスト前の風景だ。この時期になると、みな受験のため内申点を稼ぐために恐ろしくまじめに授業を受けだす。だが、私はふと疑問に思うのだが、(別にサボりたいわけではないが)果たしてそこまでやる必要性はあるのだろうか。普段からまじめに予習復習をしていればこんなことにならないのではないか。そこで私は、本当の実力を養うことが大切なのではと思う。そのようにすれば、いざというときに力が出るからだ。では、具体的にどうすればよいのか。
 その答えのひとつとして、幅広い教養を養うというものがある。といっても、五教科満遍なく勉強しろというわけではない。所謂根っこの部分の学力(目に見えない部分)を育てるということだ。ゆとりのことである、とも言い換えられる。例えば本を読むということは、直接的に成績のアップには関係ない。テストの解答を事前に読みそれが本だというのなら別だが(笑)しかし、読書を通して文章の読解力、柔軟な思考力や様々な知識を身につけることは、国語の成績はもちろんそのほかの教科でも成績上昇の期待が持てる。何もこれは勉強に限ったことではなく、人間関係や性格にもよい影響を与えることとなろう。もちろん本だけではなく、音楽鑑賞や芸術活動などもそれにあたるだろう。だから、このような幅広い教養を身につけることは大切だと思う。
 また、細かいことにとらわれず、大きな面で人を判断するという方法もある。例えば、フランスの皇帝であったナポレオンは子供のころの成績は悪かった(中学時代の成績は五十八人中四十二番)それもそのはずいつも好き勝手本ばかり読んでいたからだ。しかし、後世にあれだけ立派な業績を残したのである。ここからは想像に過ぎないが、どんなに成績が悪くとも、彼は何か特別なオーラのようなものを発していたのではないか。さすがにそんな風格を漂わせていなくても、何か特別なものを持っている人はたくさんいる。そういう人を伸ばしていけるような教育はできないのだろうか。極端な例だが、例えば自動車を作るときに車体に数学の問題が載っていることはない。だが、その自動車に関する知識は必要である。このように、仮に英数国を勉強し、それをマスターしたとしても、実社会で(ある程度の基礎知識を除いて)必要を迫られることはまずないのである。だとしたら、もっと大切なことを育てていくことが大切だと思う。
 確かに、基礎学力を育てることは大事だ。だが、その本来の目的をわれわれは忘れてはいまいか。本当は、その5教科なり3教科なりの勉強を通し、実社会に役立つ幅広い柔軟な思考力つまり本当の実力を養うのが大切だったはずだ。今ではどうだ。ゆとり教育というものを作ったおかげで、休日にも塾に入れられなんだかんだで結局本末転倒になってしまっている。もし、この現代で私たちがそのような本当の実力を得たいのならば、どんなに遠回りをしたとしても先ほどのような方法をせざるを得ない。だが悲観することはない。「出口のないトンネルはない」という名言のように抜け出せない泥沼はないのだから。今、「死んだ目」を持った人が増えてきているらしい。生きることに意味を見出せない人も増えてきているようだ。そんな今だからこそ、本当の実力を得る、その経験を通して生きることというのも学んで欲しいと願う。

   講評   kira

 ルフィくん、こんにちは。学校の描写は、さながら戦場のようにリアルで凄みがありますね。実録ですね。
 学力にしても教養にしても人間としての深みとしても、「本物」をつかむ人になりたいものです。教養をひろく身につけるものとして、読書をとりあげましたね。「読書は人間を豊かにし、討議は人間を役立つようにし、文章を書くことは人間を正確にする。」という名言もあります。目先の必要にとらわれることなく、自分の栄養をつけていきたいね。
 教育においても、点数を伸ばす教育ではなく、人を伸ばすものであるべきでしょうね。教育される側だけでなく、する側にまで点数がつくこの現状を考え直さねばなりません。
 「死んだ目」を持たないために、生きることの意味を実感できる毎日を送りたいですね。自分の未来は自分の行動が切り拓いていきます。
            

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