創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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“知識の木” ハッピー
娯楽としてのテレビと映画がたいへんよく似ているのは、どちらも見るほうが受け身で、すわっていれば画面のほうがこちらを適当に料理してくれるからだ。ところが本を読むのは読む側に努力が必要である。また、読む速さを変えたり、もう一度読んだりと自由が大きく、態度が積極的だということになるだろう。テレビや映画と本とでは「娯楽」の性質がまったく違うから、「娯楽」は読書の楽しみを妨げるものではない。テレビの中には知的好奇心を刺激するものもある。だが、その刺激するものに関してのまとまった知識を本で得ようという欲求が起こっても不思議ではないのだ。 世の中には、難しい本がある。それを全てわかるようにするには、自分のわからない本は一切読まないということである。(要約)
「むむむ……。この本、おもしろいぞ。」
最近、私は本の“冒険”や、少し怖いが“怖い話”などのジャンルにはまっている。普通の、何かを説明するような本や現実的にあるような本らは、いつも同じような体験をしているようでつまらなく感じてしまう。しかし、科学では証明されない不思議な現象、出来事、普段体験できないようなものをテーマにしているものは、とても私には新鮮に感じる。だから、そんなジャンルを好むようになったのだ。その中の一つに、『デルトラクエスト』というのがある。デルトラ王国に必要な七つの宝石を奪われたため、ある三人が取り返しに旅に出る……と、いうような設定だ。これには、ドラゴンや巨人が出てきたり、本の中だけの食べ物や植物、出来事などがわんさかとありのようにでてくる。だから、私には読んでる時は頭が真っ白になるほどおもしろくて仕方がないのだ。
しかし、やはり世の中には、難しい本がある。いつか前に、私の父が読んでいた本を、ちょろっと目を通したことがあるが、
「なになに。なんじゃこりゃ。○×※☆—△……」
何が何だかわからない。また、この言葉の森の長文をたまに読んでみると、とてもわかりやすいのもあるのだが、話の内容がうまくつかめないことがほとんどだ。そして、憲法や政治などといったら、もう最悪である。一ページ、いやその半分読んだ所で、
「なんで、こんな法なんか、何条何条何条ブツブツってあるんだ!!もっとわかりやすくしろぉ!!」
と、まるで本が悪いかのようにかなりのなげやりになるからである。この時、ことわざの『石の上にも三年』のように、我慢することも大事だと思った。
読書は人間にとって『知識の木』の葉っぱだ。この木の名前の通り、知識をいっぱいわけてくれるという意味もあるが、知識だけでなく、夢や想像も与えてくれる……そんな意味も入っている。本をこの木の葉に例えると、テレビや映画は葉を支える根になるだろう。私たちは、そんな木から、積極的に知識の実をもぎとっていくのと同時に、これからも木が枯れたり、死んでしまわないようじょうろで水をあげる必要があると私は思う。
「本って本当に休息って感じで良いよな。」
と、密かに感じた私だった。(書き出しの結び)
講評 jun
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