創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   叱る=思いやり   ヘノチャ

 先に生きたものが後に生まれたものに対し気づいたことを叱ることが今の世に中では必要なことだ。教えられて学ぶことの大事をまた、先に生まれたものは自覚と誇りをもって教えていいのである。そうやって教えられることで後に生まれたものも、注意されたことに気をくばり成長していくのだろう。私は、社会全体が目下の人を叱ることで彼らを育ていき、国全体の質を高めていくべきだと思う。
 その方法として第一に叱る側が、相手のことを考えて注意点をしっかりと叱って、叱られた人もそれをちゃんと受け入れることが必要だ。先日、母の実家で小学校にあがって間もない従妹に会う機会があった。母の実家では、”金太”という名前の猫を一匹かっている。金太はもう二十年程いきていて、人間でいえば、よぼよぼのお爺さんにあたる。ところが、従妹が母の実家に来て、そのよぼよぼのお爺さん猫を追いかけたり、とっ捕まえたり、叩いたりするものだから金太は、てんてこ舞いなってしまっていた。見るに見かねた私は彼女を叱ろうと試みたわけだが、叱ったはいいが、従妹は大声で泣き出してしまったのだ。下の兄弟がいない私にすれば叱ることすらなれていないのに、その上泣かれてしまうと、相手がかわいそうになって、それ以上叱ることが出来なくなってしまう。普段叱られることしかない私が、叱る立場にたってはじめて叱る側の辛さを知った。つまり、叱る側が、本当は叱りたくないのに、相手を思って叱っていることに気づいたのだ。相手が自分を叱ってくれるときに、そのうらに隠された愛情に人は気づくべきだと思う。また、叱る側も本当に相手のことを思うならば、その時相手に分かってもらえなくてもしっかり叱ってあげなくてはいけないと思う。そうすることは、叱る側にも叱られるがわにも良い影響を与えると思うのだ。
 その方法として第二に叱られたことを改善しようと努力することが必要だ。昔の人たちは、地球を平らな円盤のような形だったと信じ込んでいたと聞いたことがある。イタリアの”近代科学の父”と呼ばれたガリレオ・ガリレイはそのような人々の誤った認識に対し『地球は平らではなく、丸い球の形をしているのである!』と、唱えたしかし、その当時の他の学者は自分達の間違いを認めようとせずに、彼は宗教裁判にかけられてしまった。それによって、結果的に地球は丸いと言う真実の世界へ広がりの遅れを生んだ。「聞くは一時の恥聞かぬは末代の恥」ということわざがあるように、何かをしようとしたらそのときにしなくては、一生悔やむことになる。ひとに叱られたときも、そのときに直せばその恥はそのときだけだが、その時直さねば一生の恥になるのである。(歴史)
 確かに、最近は文章中にもあるように自分の感情だけで、叱るのではなく、怒っている人もよくみかける。しかし、人が自分を叱ってくれることが、どれほど幸福なことかを知らなければならない。叱るという行為はただ単に表面上だけの言葉のつながりではなく、その心のおくには、相手のためを思うという、叱る側の思いやりがあるのだ。私達はそういう相手の思いやりを理解し、注意されたことを素直の受け入れることで、他人のあたえてくれた思いやりを知り、またその思いやりを知ることで、さらに自分より目下の人を叱ってあげるべきだと思う。そのような繰り返しが、人々の質を高め、愛情深い人間を作り出していくのだと思う。

   講評   kamono

小学生の従妹を叱った体験例がとても生きています。叱る側、叱られる側、それぞれの立場から、叱るにしろ、叱られるにしろ、相手を思う愛情からだということを、しっかり言うことができました。社会全体が目下の人たちを叱ることで彼らを育て、国の質というものを高めていくという、今の日本に欠けていることを、指摘しました。
 結び、「叱るという行為は、ただ単に言葉だけではなく、その心の奥には、相手のためを思うという、叱る側の思いやりがある。私達はそういう相手の思いやりを理解し、注意されたことを素直の受け入れることで、他人の与えてくれた思いやりを知り、またその思いやりを知ることで、さらに自分より目下の人を叱ってあげるべきだと思う。そのような繰り返しが、人々の質を高め、愛情深い人間を作り出していくのだと思う」という文章は、書き手の心の内がよく出ていて、読むものをしみじみとさせる、とてもよい文章でしたね。
 竹西寛子の文章もよかったですね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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